けんせつる
発注者との契約書って、書くのは下請代金のことだっけ。
この記事の要点
令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.46は、請負契約書に記載すべき事項に関する問題です。正解は選択肢1。発注者との契約書に定めるのは下請代金ではなく請負代金の支払だからです。
令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.46は、請負契約書に記載しなければならない事項に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、建設業法上、契約書の記載事項として定められていないものを選びます。
| 選択肢 | 記載事項 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(定められていない) | 定めは「請負代金」の支払。下請代金ではない |
| 2 | ○(定められている) | 価格等の変動による請負代金の額や工事内容の変更 |
| 3 | ○(定められている) | 前金払の定めをするときの支払の時期及び方法 |
| 4 | ○(定められている) | 工事を施工しない日又は時間帯を定めるときはその内容 |
選択肢1は、発注者との契約書なのに「下請代金」としている点が誤りで、正しく定められているのは請負代金の支払の時期及び方法です。
この問題では、建設業法が請負契約書に書くよう求める事項が問われています。
まず確認したいのは、この契約は「発注者と請負人」の間の契約だということですね。
契約書には、工事内容、請負代金の額、着手と完成の時期、請負代金の支払の時期及び方法などを記載します。
つまり、発注者から請負人へ支払われるのは請負代金です。下請に支払う下請代金は、別の場面で出てくる言葉なんです。ここをすり替えたのが選択肢1の引っかけです。
これが定められていない記述です。「下請代金の支払の時期及び方法並びに引渡しの時期」とありますが、発注者との契約書に定めるのは請負代金の支払です。
発注者と請負人の契約なので、やり取りされるお金は請負代金になります。下請代金は、元請が下請に支払うお金で、ここで書くべき言葉ではありません。
ザックリ言えば、登場人物がちがうお金の名前にすり替えてある、ということです。引渡しの時期そのものは記載事項ですが、代金の名前が誤りなんです。
よって、契約書の記載事項として定められていないのは選択肢1ということです。
選択肢2は変更にともなう取り決めについての記述です。
価格等の変動や変更にもとづく請負代金の額、または工事内容の変更は、契約書の記載事項として定められています。
例えば資材が大きく値上がりしたときに、代金をどう見直すかをあらかじめ決めておくわけです。記述のとおり、定められている事項です。
選択肢3は前金払についての記述です。
請負代金の全部または一部について前金払の定めをするときは、その支払の時期及び方法を記載することと定められています。
工事の着手前にお金を受け取る場合は、いつ・いくら受け取るのかを明確にしておく必要があるんです。記述のとおり、定められている事項です。
選択肢4は施工しない日についての記述です。
工事を施工しない日や時間帯の定めをするときは、その内容を記載することと定められています。
これは働き方改革を受けて加わった項目で、休日や夜間の作業をしない時間帯を契約で決めるものです。記述のとおり、定められている事項ですね。
請負契約書は「だれとだれの契約か」をおさえると整理しやすくなります。
発注者と請負人の契約なので、出てくるお金は請負代金です。下請代金という言葉が混ざっていたら、すり替えを疑うわけです。
発注者との契約書に定めるのは請負代金の支払、下請代金が出てきたらすり替えを疑うとセットで覚えると、選択肢1のようなひっかけに引っかからなくなるでしょう。
発注者との請負契約書に定めるのは、下請代金の支払か。
請負代金の支払です。下請代金は発注者との契約書の記載事項ではありません。
前金払の定めをするとき、契約書に記載するのは何か。
その支払の時期及び方法です。記載事項として定められています。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1
発注者との契約書なのに「下請代金」と書いてあると違和感をもちたいところですね。定められているのは請負代金の支払の時期及び方法であって、下請代金ではないんです。当事者がだれかをすり替えた引っかけですね。