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下請代金支払いのルールとは?建設業法が定める期日・手形規制を解説

けんせつる

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下請代金支払いのルールって何?どんな場面で使うの?

この記事の要点

建設業法は、下請業者の保護のために下請代金の支払いに関するルールを定めています。元請業者は、下請業者から引渡しを受けた日から起算して50日以内に下請代金を支払わなければなりません(建設業法第24条の6)。

割引困難な手形による支払いは禁止されています。発注者から工事代金を受領した場合は、1ヶ月以内に下請へ支払う義務があります。

建設業では、元請業者が下請業者への支払いを長期間引き延ばすことが問題になりやすい業界です。

こうした状況を防ぐため、建設業法は下請代金の支払いに関して具体的な期日・方法の規制を設けています。施工管理者も、支払いルールの基礎を把握しておきます。

なぜ引渡し後50日以内に支払わなければならないか

特定建設業者は、下請業者から工事目的物の引渡しを受けた日から起算して50日以内に下請代金を支払わなければなりません(建設業法第24条の6)。

「引渡しを受けた日」とは、下請工事の目的物(施工した部分・納品した材料等)を元請業者が受領した日のことです。

50日以内という期限は、いかなる場合も守らなければならない絶対的な上限です。「発注者からの入金が遅れているから」という理由では延長できません。

項目内容
支払い期限引渡しを受けた日から起算して50日以内
根拠条文建設業法第24条の6
対象特定建設業者から一次下請業者への支払い(下請業者間の支払いにも準用)

ザックリ言えば、「工事が終わって引き渡したのに代金を50日以上待たされてはいけない」という下請保護の規定です。

下請代金の引渡し後50日以内支払い義務と1ヶ月以内ルールは、国土交通省近畿地方整備局の資料(下図)に示されています。

下請代金の支払い義務(引渡し後50日以内)と支払い方法の規制(国土交通省 近畿地方整備局)
出所:国土交通省 近畿地方整備局「適正な下請契約に向けて(令和5年11月改訂)」p.5 下請代金の引渡し後50日以内支払い義務と1ヶ月以内ルールの説明図

発注者から代金を受け取ったとき、いつまでに下請へ払わなければならないか

元請業者が発注者から工事代金を受領した場合は、受領した日から1ヶ月以内に下請業者に下請代金を支払わなければなりません(建設業法第24条の6第2項)。

つまり、「発注者から代金をもらってから1ヶ月以内」と「引渡しから50日以内」の両方の条件が適用されます。

いずれか早い期限に合わせて支払う必要があります。

例えば、引渡しから20日後に発注者から入金があった場合、その1ヶ月後(引渡しから50日以内の範囲)に支払えばよいということになります。

なぜ割引困難な手形での支払いは禁止されているか

元請業者は、下請業者に対して割引を受けることが困難な手形により下請代金を支払ってはなりません(建設業法第24条の6)。

「割引困難な手形」とは、支払期日が遠い(長期手形)等の理由で、受け取った業者が金融機関で現金化しにくい手形を指します。

手形は現金化するまでの間、下請業者の資金繰りを圧迫します。それを防ぐために、次のようなルールが定められています。

要は、「すぐ現金化できない手形を押しつけてはいけない」ということです。

下請代金から勝手に差し引いてはいけない理由とは

元請業者は、次のような行為も建設業法違反となります。

禁止される一方的控除の例

なぜかというと、「払う側が強い立場を使って代金を減らす」という構造が、業界全体の健全性を損なうからです。

控除が必要な場合は、事前に契約書に明記する必要があります。

支払いルールを破ったとき、どうなるか

現場で支払いトラブルを防ぐために何をすべきか

管理人からのコメント

下請代金の支払いは引渡しを受けた日から50日以内が法定要件です(建設業法第24条の6)。手形払いは2024年から段階的に60日以内の現金払いへの移行が求められています。

不当な代金減額・支払い遅延は建設業法違反になりますので注意してください。

下請代金の不払・遅延禁止と不当な資材購入強制の禁止の規定は、同資料(下図)に示されています。

下請代金の不払・遅延の禁止と不当な使用資材等の購入強制の禁止(国土交通省 近畿地方整備局)
出所:国土交通省 近畿地方整備局「適正な下請契約に向けて(令和5年11月改訂)」p.7 下請代金の不払・遅延禁止規定と不当な資材購入強制の禁止(建設業法第24条の6等)

混同しやすい用語の整理

50日以内 vs 1ヶ月以内

50日以内は「下請業者から引渡しを受けた日から」の上限です。1ヶ月以内は「発注者から代金を受領した日から」の上限です。

発注者からの入金が早ければ1ヶ月以内が先に来る場合もあります。どちらも守る必要があります。

建設業法の支払い規制 vs 下請法の支払い規制

建設業では主に建設業法が下請代金の支払いを規制します。一般的な製造・サービス業では下請代金支払遅延等防止法(下請法)が適用されます。

建設業でも下請法が適用される場合がありますが、建設業法の規制が優先されます。

一問一答

Q.

建設業法が定める下請代金の支払い期日は「引渡しを受けた日から起算して」何日以内か?

50日以内(建設業法第24条の6)。特定建設業者が対象。

Q.

元請業者が発注者から工事代金を受領した場合、何ヶ月以内に下請業者へ支払う義務があるか?

1ヶ月以内(建設業法第24条の3第2項)。

Q.

建設業法で禁止されている手形による支払い方法とはどのようなものか?

割引を受けることが困難な手形(長期手形等、現金化しにくい手形)による支払い。

Q.

国土交通省の通達で適正とされる手形のサイト(支払期日)は何日以内か?

60日以内

Q.

下請代金支払い遅延に対して建設業法が定める行政指導の根拠条文は?

建設業法第41条(指導・勧告)。

Q.

「引渡し後50日以内」と「発注者受領後1ヶ月以内」のどちらが先に来る場合に支払うべきか?

いずれか早い方の期限に合わせて支払う必要がある。

まとめ

建設業法とは?施工管理で見る基本を確認する

一括下請負(丸投げ)の禁止とは?を確認する

法規の施工管理ポイントは法規にまとめています。

参考資料

・建設業法(昭和24年法律第100号)

・建設業法施行令(昭和31年政令第273号)

・国土交通省 建設業法のページ

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建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

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