けんせつる
山崩しって、工期を縮める手法でいいんだっけ。
この記事の要点
令和5年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.32は、工程計画及び工程管理に関する問題です。正解は選択肢1。山崩しは工期短縮ではなく、人員などの山をならす平準化の手法だからです。
令和5年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.32は、工程計画及び工程管理に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 山崩しは平準化(山ならし)の手法。工期短縮の手法ではない |
| 2 | ○(正しい) | ネットワーク工程表は作業間の順序関係を視覚的に表せる |
| 3 | ○(正しい) | 3次元CADやCGで進捗状況を視覚的に把握できる |
| 4 | ○(正しい) | Sチャートは出来高の累積値を縦軸、時間を横軸に示す |
選択肢1は、山崩しを「工期短縮」の手法としている点が誤りで、正しくは平準化(山ならし)のための手法です。
この問題では、工程管理で使う手法や工程表の特徴が問われています。
特につまずきやすいのが「山積み」と「山崩し」の関係ですね。
山積工程表は、日ごとに必要な人員や資材を棒グラフのように積み上げた図です。これを見ると、ある日に作業が集中して山ができることがわかるんです。
その山をならして、毎日の人員をできるだけ均等にする作業が山崩しです。例えば、ある日に職人が10人必要で翌日は2人、という偏りを平らにするわけです。
これが誤りを含む選択肢です。「工期短縮に用いる手法として、山積工程表における山崩しがある」とあります。
山崩しは、人員や資材の山をならして毎日の負荷を平準化する手法です。なぜかというと、特定の日に作業が集中するのを防ぐのが目的だからなんです。
工期そのものを縮めることが目的ではありません。よって工期短縮の手法とした選択肢1は不適当ということです。
選択肢2はネットワーク工程表についての記述です。
ネットワーク工程表は、作業を矢印や丸で結んで、どの作業の後にどの作業が来るかを線でつなぐ図です。
そのため、複雑な作業間の順序関係を視覚的に表現できます。記述のとおりなので適当ですね。
選択肢3は3次元CADやCGの活用についての記述です。
3次元CADやコンピューターグラフィックスを使うと、建物の出来上がりや作業の進み具合を立体的に見せられます。
これにより工事現場の進捗状況を視覚的に把握できるわけです。記述のとおりなので適当です。
選択肢4はSチャートについての記述です。
Sチャートは、工事の進捗に対応した出来高の累積値を縦軸に、時間を横軸に取ったグラフです。
累積していくので曲線がS字を描きます。出来高の進捗を数量的かつ視覚的に示せるので、記述のとおり適当ですね。
山積みと山崩しは「目的が平準化」とセットで覚えると間違えにくくなります。
山積みで毎日の負荷を見える化し、山崩しでその山をならす流れです。
山崩し=平準化(山ならし)であって工期短縮ではないと覚えておくと、選択肢1のような引っかけに対応できるでしょう。
山積工程表における山崩しは、何のための手法か。
毎日の人員や資材の山をならす平準化(山ならし)のための手法です。工期短縮が目的ではありません。
作業間の複雑な順序関係を視覚的に表現できる工程表は何か。
ネットワーク工程表です。矢印や丸で作業のつながりを表します。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1
山崩しを工期短縮の手法だと勘違いしがちなんです。山崩しはあくまで日ごとの人員や資材の山をならす平準化の手法で、工期そのものを縮めるものではありません。工期短縮と平準化は目的が別、と切り分けて覚えておくとよいでしょう。