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けんせつる
耐震補強工事の種類と施工管理ポイント|RC造の改修工法って、どういうこと?
この記事の要点
耐震補強工事とは、既存建築物の耐震性能を向上させるために行う改修工事です。RC造では主に炭素繊維シート巻き付け・増設壁・鉄骨ブレース増設の3工法が代表的です。
施工管理では既存躯体への定着確認・あと施工アンカーの引き抜き試験・施工範囲の漏れ確認が主なポイントになります。
1981年以前に建てられた旧耐震基準の建物は、現行の新耐震基準を満たしていない場合があります。
そのような建物に対して耐震診断を行い、必要に応じて補強工事を実施します。新築工事とは異なり、使用中の建物に施工する場合も多く、既存躯体への影響と施工精度の管理が重要になります。
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| 工法 | 概要 | 効果 |
|---|---|---|
| 炭素繊維シート(CFRP)巻き付け | 柱の周囲に炭素繊維シートをエポキシ樹脂で接着・巻き付ける | 柱の靱性(粘り)を高め、せん断破壊を防ぐ。短柱に有効 |
| 増設壁・袖壁増設 | 既存フレーム内にRC壁を増設する。または柱に袖壁を付ける | 水平剛性を高め、地震力を分散させる |
| 鉄骨ブレース増設 | 既存RC造フレームの内側に鉄骨ブレースを取り付ける | 水平剛性と耐力を高める。既存躯体への影響を抑えながら補強できる |
| 鋼板巻き立て | 柱の周囲に鋼板を巻き付けてモルタル等を充填する | 柱の靱性向上。炭素繊維より高い剛性補強が可能 |
大きくは「柱の粘りを高める工法(靱性向上)」と「壁・ブレースを増やして硬くする工法(剛性向上)」の2系統に分かれます。どの工法を選ぶかは、耐震診断の結果と建物の使用状況によって決まります。
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耐震補強工事では、増設壁や鉄骨ブレースを既存躯体に接合するためにあと施工アンカーを使います。
あと施工アンカーは既存のコンクリートに孔を開けてアンカーを埋め込む工法で、新築時に埋め込む先付けアンカーとは異なります。引き抜き強度が設計値を満たしているかを確認するための引き抜き試験が、施工管理上の重要な確認項目です。
混同しやすい用語の整理
耐震補強は耐震性能を向上させる工事の総称です。耐震改修は建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)に基づく手続きを経た改修のことで、所管行政庁への計画認定等が関わります。
現場では両方を「耐震改修工事」と呼ぶ場合もありますが、法的な文脈では区別が必要です。
靱性向上は部材の粘りを高めて、変形しながら地震エネルギーを吸収できるようにする(炭素繊維巻き付けが代表例)。剛性向上は建物を硬くして変形を減らす(増設壁・ブレースが代表例)。
どちらが適切かは耐震診断の内容によって決まります。
RC造の耐震補強で炭素繊維シートを柱に巻き付ける目的は?
柱の靱性(粘り)を高め、地震時のせん断破壊を防ぐため。拘束効果によりコンクリートの変形能力が向上する。
特に短柱のせん断破壊防止に有効。
耐震補強工事でのあと施工アンカー施工後に行う確認試験は?
引き抜き試験。規定の本数について引き抜き荷重を加え、設計で定めた引き抜き強度以上であることを確認する。
> RC造の配筋確認ポイントを確認する
> コンクリートのひび割れ補修方法を確認する
> 外壁改修工事のタイル浮き・ひび割れ・塗装補修を確認する
施工管理の記事は施工管理にまとめています。
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参考法令・規格
※ この記事の法令確認日:2026年6月
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既存躯体と補強材の接合品質が耐震補強の要
耐震補強は、既存の構造体と新設補強材の接合品質で効果が決まります。あと施工アンカーの引き抜き試験は、規定本数の抜き取り(または全数)で設計値以上を確認し、結果を記録に残します。
補強部は仕上げで隠れる前後の状態を工程ごとに写真記録し、隠れてしまう定着部の施工証明を残します。