ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. RC・鉄骨の施工管理
  3. > 耐震補強工事の種類と施工管理ポイント|RC造の改修工法を整理

耐震補強工事の種類と施工管理ポイント|RC造の改修工法を整理

本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

けんせつる

けんせつる

耐震補強工事の種類と施工管理ポイント|RC造の改修工法って、どういうこと?

この記事の要点

耐震補強工事とは、既存建築物の耐震性能を向上させるために行う改修工事です。RC造では主に炭素繊維シート巻き付け・増設壁・鉄骨ブレース増設の3工法が代表的です。

施工管理では既存躯体への定着確認・あと施工アンカーの引き抜き試験・施工範囲の漏れ確認が主なポイントになります。

RC造の耐震補強2系統(靱性向上・剛性向上)の模式図
RC造の耐震補強2系統の模式図。柱の粘りを高める靱性向上(炭素繊維など)と、壁・ブレースで硬くする剛性向上に大別される。形・比率はイメージで、実物どおりではない。

1981年以前に建てられた旧耐震基準の建物は、現行の新耐震基準を満たしていない場合があります。

そのような建物に対して耐震診断を行い、必要に応じて補強工事を実施します。新築工事とは異なり、使用中の建物に施工する場合も多く、既存躯体への影響と施工精度の管理が重要になります。

これから受験する人は受験ガイド、教材選びはおすすめ参考書・過去問もどうぞ。

わかって合格る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト

テキスト本命わかって合格(うか)る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト

TAC出版/図解が多く全体像をつかみやすい定番。分野の用語は、この1冊で流れを押さえてから過去問に入ると解きやすくなります。

価格・在庫は各販売ページでご確認ください。1級2級の参考書・過去問の比較もどうぞ。

RC造の耐震補強工法の種類

工法概要効果
炭素繊維シート(CFRP)巻き付け柱の周囲に炭素繊維シートをエポキシ樹脂で接着・巻き付ける柱の靱性(粘り)を高め、せん断破壊を防ぐ。短柱に有効
増設壁・袖壁増設既存フレーム内にRC壁を増設する。または柱に袖壁を付ける水平剛性を高め、地震力を分散させる
鉄骨ブレース増設既存RC造フレームの内側に鉄骨ブレースを取り付ける水平剛性と耐力を高める。既存躯体への影響を抑えながら補強できる
鋼板巻き立て柱の周囲に鋼板を巻き付けてモルタル等を充填する柱の靱性向上。炭素繊維より高い剛性補強が可能

大きくは「柱の粘りを高める工法(靱性向上)」と「壁・ブレースを増やして硬くする工法(剛性向上)」の2系統に分かれます。どの工法を選ぶかは、耐震診断の結果と建物の使用状況によって決まります。

独学で二次検定(施工経験記述)の書き方に不安があるなら、添削が受けられる独学サポート事務局の通信講座で早めにたたき台を用意しておくと安心です。

あと施工アンカーが重要な理由

耐震補強工事では、増設壁や鉄骨ブレースを既存躯体に接合するためにあと施工アンカーを使います。

あと施工アンカーは既存のコンクリートに孔を開けてアンカーを埋め込む工法で、新築時に埋め込む先付けアンカーとは異なります。引き抜き強度が設計値を満たしているかを確認するための引き抜き試験が、施工管理上の重要な確認項目です。

各工法の施工管理ポイント

炭素繊維シート工法の確認ポイント

鉄骨ブレース増設の確認ポイント

既存躯体と補強材の接合品質が耐震補強の要

耐震補強は、既存の構造体と新設補強材の接合品質で効果が決まります。あと施工アンカーの引き抜き試験は、規定本数の抜き取り(または全数)で設計値以上を確認し、結果を記録に残します。

補強部は仕上げで隠れる前後の状態を工程ごとに写真記録し、隠れてしまう定着部の施工証明を残します。

混同しやすい用語の整理

耐震補強 vs 耐震改修

耐震補強は耐震性能を向上させる工事の総称です。耐震改修は建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)に基づく手続きを経た改修のことで、所管行政庁への計画認定等が関わります。

現場では両方を「耐震改修工事」と呼ぶ場合もありますが、法的な文脈では区別が必要です。

靱性向上 vs 剛性向上

靱性向上は部材の粘りを高めて、変形しながら地震エネルギーを吸収できるようにする(炭素繊維巻き付けが代表例)。剛性向上は建物を硬くして変形を減らす(増設壁・ブレースが代表例)。

どちらが適切かは耐震診断の内容によって決まります。

理解度チェック

Q.

RC造の耐震補強で炭素繊維シートを柱に巻き付ける目的は?

答えを見る

柱の靱性(粘り)を高め、地震時のせん断破壊を防ぐため。拘束効果によりコンクリートの変形能力が向上する。

特に短柱のせん断破壊防止に有効。

Q.

耐震補強工事でのあと施工アンカー施工後に行う確認試験は?

答えを見る

引き抜き試験。規定の本数について引き抜き荷重を加え、設計で定めた引き抜き強度以上であることを確認する。

まとめ

RC造の配筋確認ポイントを確認する

コンクリートのひび割れ補修方法を確認する

外壁改修工事のタイル浮き・ひび割れ・塗装補修を確認する

施工管理の記事は施工管理にまとめています。

1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集

過去問本命1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集

地域開発研究所/用語を覚えたら過去問演習で定着。解説が丁寧な正統派。2級は2級のおすすめ参考書から。

独学がきつい・第二次の経験記述に不安があるなら、添削まで付く通信講座も選択肢です。経験記述の添削・独学サポート事務局を見る内容と料金の解説

独学の教材は1級のおすすめ参考書・過去問に、試験のしくみ・勉強法は受験ガイドにまとめています。

参考法令・規格

  • 建築基準法 第20条(構造耐力)
  • 建築改修工事監理指針(国土交通省)
  • 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震改修設計指針(日本建築防災協会)

資格を取ったら、次はキャリアと年収

施工管理は人手不足で売り手市場です。今の待遇に不満があるなら、建設業界に強い転職エージェントに相談だけでもしておくと、自分の市場価値と選択肢が見えます。

建設業界専門の転職エージェント【RSG建設転職】▶

登録・相談は無料

独学で合格をめざすなら

使うテキスト・過去問で迷ったら、定番をまとめたこちらもどうぞ。

けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

経験記述の添削・通信講座

独学がきつい、第二次の経験記述が不安。そんな人は添削まで付く通信講座も選択肢です。

独学サポート事務局を見る ▶

内容・料金は公式で確認

けんせつる

けんせつる

施工管理の用語・過去問・受験ガイドを、初心者向けにやさしく案内します。

Topへ >>