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けんせつる
高力ボルトの孔って、ボルトの太さより大きく開けるの?
摩擦面ってツルツルに磨くの?それともザラザラ?
この記事の要点
鉄骨の加工(工作)は、工場でけがき・切断・開先加工・孔あけ・摩擦面処理を行い、組み立てる工程です。
鉄骨の加工は、工場で決まった順に進みます。まず全体の流れを押さえます。
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鉄骨の加工は、設計どおりの寸法・形状の部材を工場でつくり出す工程です。
現場で組み立てる前に品質を作り込む段階なので、寸法精度と接合部の処理がそのまま建物の精度・強度に影響します。
けがき(鋼材に基準線・孔位置を写す作業)では、加工中の収縮や変形、仕上げ代を見込んだ寸法でけがきます。基準とする鋼製巻尺は、一般用より許容差を厳しくしたものを使い、精度をそろえます。
けがきと加熱には、鋼材を傷めない・もろくしないための約束があります。
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孔あけでいちばん問われるのが、高力ボルトの孔径です。軸径にわずかな余裕しか取りません。
| ボルトの呼び径 | 孔径(公称軸径に加える値) |
|---|---|
| 27mm未満(例 M24) | +2.0mm(M24なら26mm) |
| 27mm以上 | +3.0mm以内 |
孔を大きく取りすぎると、ボルトのすべり耐力が落ちます。溶融亜鉛めっきの高力ボルトでも、めっきの厚み分だけ孔を大きくするのは誤りで、孔径は同じ呼び径の高力ボルトと同じにします(めっき分はボルト・ナット側で吸収する設計)。
なお、アンカーボルト孔などは板厚13mm以下ならせん断孔あけができますが、高力ボルトの孔はドリルであけます。
高力ボルト摩擦接合は、ボルトで締めた板どうしの摩擦で力を伝えます。だから接合面は、つるつるに磨くのではなくすべりにくく仕上げます。
摩擦面は、すべり係数0.45以上を確保できるように処理します。方法は2つです。
表面粗さを30μmRzなどに下げると、必要なすべり係数が得られません。粗さの数値は引っかけの定番です。
鉄骨の加工は、平成29年度から令和6年度まで、1級・2級でくり返し問われています。引っかけは大きく3パターンです。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 1級 令和6年 No.53 | M24高力ボルトの孔径を27mmとした → 26mm(+2.0mm)←①孔径 |
| 2級 令和6年前期 No.21 | 溶融亜鉛めっき高力ボルトの孔を大きくした → 同じ呼び径の孔径と同じ ←①孔径 |
| 2級 令和4年後期 No.39 | 加熱曲げを青熱脆性域で行う/孔径+5mm → 赤熱で曲げる・孔径は+2mm程度 ←③加熱・①孔径 |
| 1級 平成29年 No.30 | 摩擦面の表面粗さを30μmRz以上とした → 50μmRz以上 ←②摩擦面 |
つまり高力ボルトの孔径は呼び径+2.0mm(27mm以上は+3.0mm)でめっきでも同じ、摩擦面はすべり係数0.45以上(ブラスト50μmRz以上か赤錆)、加熱曲げは青熱脆性域を避ける。孔径・摩擦面・加熱の取り違えが誤りです。各行は該当する過去問解説にリンクしています。
混同しやすい用語の整理
高力ボルトの孔は、孔まわりを傷めないようドリルであけます。せん断孔あけ(板を刃で抜く)は孔まわりに割れ・硬化が出やすいため、板厚13mm以下のアンカーボルト孔など、限られた場合に用います。
鋼はおよそ200〜400℃で粘りが落ちてもろくなる青熱脆性を示します。加熱曲げや加熱矯正は、この温度域を避けて、より高温の赤熱状態で行います。温度域を取り違えると割れの原因になります。
公称軸径24mm(M24)の高力ボルトの孔径はいくらか。
26mmです。呼び径27mm未満は+2.0mm、27mm以上は+3.0mm以内とします。
溶融亜鉛めっきの高力ボルトでは、孔径を大きくするか。
大きくしません。孔径は同じ呼び径の高力ボルトと同じです。めっきの厚み分はボルト・ナット側で吸収します。
高力ボルト摩擦面のすべり係数と、ブラスト処理の表面粗さの目安は。
すべり係数0.45以上。ショット・グリットブラストで表面粗さ50μmRz以上にすれば、赤錆を発生させなくてもよいです。
加熱曲げ・加熱矯正で避けるべき温度域は何か。
青熱脆性域(およそ200〜400℃)です。鋼がもろくなるため、これを避けて赤熱状態で行います。
鉄骨工事の施工管理全体はRC・鉄骨にまとめています。
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この用語が問われた過去問
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参考資料
※ この記事の確認日:2026年6月
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まちがえやすいポイント
鉄骨の加工は、数値を1つずらした誤りの肢が定番です。「孔径=呼び径+2.0mm(27以上+3.0mm)」「摩擦面=0.45・50μmRz」をセットで覚え、めっきでも孔径は変えない、と押さえます。
摩擦面は「つるつるに磨く」と逆に覚えがちです。摩擦で力を伝えるので、わざと錆や粗さを残してすべりにくくする、と理解すると取り違えません。