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令和6年度 1級建築施工管理技士 No.53を解説、鉄骨の加工・組立ての考え方

けんせつる

けんせつる

高力ボルトの孔って、ボルトの太さよりどれだけ大きく開けるのが正解なの?

この記事の要点

令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.53は、鉄骨の加工・組立てに関する応用能力問題です。五肢択一で最も不適当なものを選び、正解は選択肢4。

令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.53は、鉄骨の加工や組立ての具体的な数値・手順を問う問題なんです。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢4

公称軸径24mmの高力ボルト用の孔径は、軸径+2mm=26mmが基本です。選択肢4の「27mm」は過大で誤りなんです。孔径は「+2mmまで」と覚えがちですが、軸径27mm以上では+3mmになる点と混同しやすいところですね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 自動ガス切断機で開先を加工し、著しい凹凸を修正するのは妥当
2 ○(正しい) SRCのダイアフラムに、コンクリート充填性を考慮して空気孔を設けるのは適切
3 ○(正しい) 孔あけで除去される箇所へのポンチけがきは、傷が残らないので問題ない
4 ×(誤り) 公称軸径24mmの高力ボルト孔径は26mm(軸径+2mm)。「27mm」は過大
5 ○(正しい) 板厚13mmのアンカーボルト孔は、板厚13mm以下ならせん断孔あけが可能

選択肢4の孔径「27mm」が誤りで、公称軸径24mmなら正しくは26mm(軸径+2mm)です。

この問題のポイント

この問題のテーマは、鉄骨を工場で加工し、組み立てるときの基準です。

切断、開先加工、孔あけ、けがきといった作業ごとに、許される方法や寸法が決まっているわけです。

特に高力ボルトの孔径は頻出です。高力ボルトの孔は、ボルトを通すための余裕を取りますが、その余裕には上限があるんです。

選択肢1

鋼材を自動ガス切断機で開先加工し、著しい凹凸が生じた部分を修正した、という記述です。

開先は溶接のために設ける開きの部分です。

切断面に凹凸が出たら、グラインダーなどで修正します。これは標準的な処置なので、誤りはありません。

選択肢2

鉄骨鉄筋コンクリート構造で、ダイアフラムにコンクリートの充填性を考慮して空気孔を設けた、という内容です。

ダイアフラムは柱と梁の接合部に入る仕切り板です。

仕切り板があると、コンクリートを打つときに空気が抜けず、充填不良になりやすいんです。だから空気孔を設けるのは正しい配慮ということです。

選択肢3

490N/mm²級の鋼材で、孔あけにより除去される箇所にポンチでけがきを行った、という記述です。

ポンチを打つと、その跡が応力集中の起点になることがあります。

ですが、後で孔をあけて削り取られる位置なら、跡は残りません。例えば孔の中心にポンチを打つようなケースですね。だから問題ないわけです。

選択肢4

ここが誤りを含む選択肢です。公称軸径24mmの高力ボルト用の孔径を27mmとした、という記述になっています。

高力ボルトの孔径は、軸径が27mm未満なら軸径+2mmが基本です。

つまり、軸径24mmなら26mmが正しいということになります。

27mmにしてしまうと、ボルトと孔のすき間が大きくなり、すべり耐力に影響します。ここは混乱しやすいところですね。

選択肢5

アンカーボルト用の孔あけを、板厚13mmだったためせん断孔あけとした、という内容です。

せん断孔あけは、刃で打ち抜く方法です。

板厚が薄い場合に限って認められ、アンカーボルト孔では板厚13mm以下で使えます。よってこの記述も適切です。

覚え方

高力ボルト孔径 → 軸径27mm未満は+2mm → 27mm以上は+3mm → 24mmなら26mm

孔径の問題は、軸径に対して何mm足すかが鍵です。

24mmという数字を見たら、+2mmで26mmと即答できるようにしておきましょう。27mmと書いてあったら、足しすぎだと気づけるはずです。

一問一答

Q.

公称軸径24mmの高力ボルトを通す孔の径は何mmが基本か。

26mmです。軸径27mm未満は軸径+2mmが基本のため、24mm+2mm=26mmとなります。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和6年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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