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内装材料とは?せっこうボード・木質ボード・床タイルの種類と性質【過去問の引っかけ】

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けんせつる

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強化せっこうボードって、水に強いから強化なんだっけ?

パーティクルボードって、セメントで固めた板だっけ……?

この記事の要点

強化せっこうボードは、芯に無機質繊維を混ぜて耐衝撃性・耐火炎性を高めたもの。防水処理をしたのはシージングせっこうボードで、両者の入れ替えが最頻出です。

パーティクルボードは、木の小片を接着剤で固めた板。セメントを使うのは木毛セメント板で、ここもすり替えてきます。

せっこうボードの種類は石膏ボード、けい酸カルシウム板はけい酸カルシウム板に、それぞれ詳しくまとめています。

内装材料とは、壁や天井の下地・仕上げや床に使う板材・床材などの総称です。試験(1級・2級とも毎年のように出ます)でねらわれるのは、材料そのものより性質の入れ替えです。似た材料の長所・短所や原料をすり替えて誤りをつくってきます。

まず、いちばん間違えやすい2組を図で押さえます。

内装ボード材のすり替えを見抜く模式図。せっこうボードの仲間は、強化せっこうボード(芯に無機質繊維で耐衝撃・耐火炎)、シージングせっこうボード(防水処理で水回り向き)、構造用せっこうボード(くぎ側面抵抗を強化して耐力壁の面材)。木のボードとセメント板は、パーティクルボード(木の小片+接着剤)と木毛セメント板(木毛+セメントで断熱・吸音)。強化を防水、パーティクルをセメントと入れ替えるのが誤り。
「強化=防水」「パーティクル=セメント」は誤り。原料と長所で見分ける。※関係をつかむための模式図。
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せっこうボードの仲間を見分ける

せっこうボードは、芯のせっこうを両面のボード用原紙で被覆した板で、防火性に優れます。ここに機能を足した「仲間」が出題の中心です。

種類 特徴(何を足したか)
強化せっこうボード 芯のせっこうに無機質繊維などを混入。耐衝撃性・耐火炎性を規定。防火区画・耐火構造の下地に使う
シージングせっこうボード 両面原紙と芯に防水処理。台所・洗面所など水回りの下地材向き
構造用せっこうボード 強化せっこうボードの性能に加えくぎ側面抵抗を強化耐力壁の面材に使う

ねらわれるのは、強化せっこうボードを「防水処理をしたもの」「芯に油脂をしみ込ませたもの」とする肢です。防水はシージング、無機質繊維混入が強化で、油脂は関係ありません。せっこうボードの種類記号(GB-R・GB-F など)は石膏ボードの種類にまとめています。

木質系ボードとセメント板を混同しない

「木の板」と「セメントの板」の原料を入れ替える引っかけです。

  • パーティクルボード:木材の小片(チップ)を接着剤で成形・熱圧した板。JISでホルムアルデヒド放散量の区分がある。「セメントを用いて成形」とするのは誤りです。
  • 木毛セメント板:木材をひも状に削った木毛とセメントで固めた板。軽量で断熱性・吸音性に優れ、準不燃材として使う。
  • インシュレーションボード:軟質の繊維板で、断熱性に優れる。
  • フレキシブル板:セメントと無機質繊維を主原料とし、成形後に高圧プレスをかけた繊維強化セメント板。

核心は、パーティクルボードは接着剤、木毛セメント板はセメントという原料の違いです。この2つを入れ替える肢がよく出ます。

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けい酸カルシウム板・化粧吸音板の性質

  • けい酸カルシウム板:石灰質・けい酸質・繊維などを原料とした板で、軽量で耐火性(不燃性)に優れる。詳しくはけい酸カルシウム板へ。
  • ロックウール化粧吸音板:ロックウールを主材料に成形し表面化粧した板で、吸音性に優れる。ただし耐水性は劣り、湿気の多い場所には向きません。「耐水性に優れる」とするのは誤りです。

床材:ビニル床タイル・カーペット・ゴム・コルク

床材でも、長所や結合材の量をすり替えてきます。

床材 性質・引っかけ
コンポジションビニル床タイル バインダー(結合材)含有率が少ない床タイル。「単層より多い(高い)」とするのは誤り
単層・複層ビニル床タイル バインダー含有率が多い。複層は耐水・耐薬品・耐摩耗に優れるが、熱による伸縮が大きい
ゴム床タイル 弾力・耐摩耗に優れるが、耐油性は劣る。「耐油性に優れる」とするのは誤り
エポキシ樹脂系塗り床 耐薬品性に優れる。「耐薬品性に劣る」とするのは誤り
段通 織りカーペットの手織りに分類される高級カーペット

混同しやすい用語の整理

強化せっこうボード と シージングせっこうボード

足した機能が違います。

強化せっこうボードは、芯に無機質繊維を混ぜて耐衝撃性・耐火炎性を高めたもの。

シージングせっこうボードは、原紙と芯に防水処理をした水回り向き。「防水したのが強化」は誤りです。

パーティクルボード と 木毛セメント板

固める材料が違います。

パーティクルボードは、木の小片を接着剤で成形・熱圧した板。

木毛セメント板は、木毛をセメントで固めた板で、断熱・吸音に優れます。

過去問でどう問われたか

内装材料は、1級・2級とも第一次検定で毎年のように出ます。引っかけは3つのパターンです。

  • せっこうボードの機能すり替え……強化せっこうボードを「防水処理」「油脂をしみ込ませた」とする(正しくは無機質繊維の混入)。最頻出。
  • 原料のすり替え……パーティクルボードを「セメントで成形」とする(正しくは接着剤。セメントは木毛セメント板)。
  • 長所・数量のすり替え……ロックウール化粧吸音板を「耐水性に優れる」、ゴム床タイルを「耐油性に優れる」、コンポジションビニル床タイルを「バインダーが多い」とする。
年度・級・No. 問われ方/引っかけ
1級 令和6年 No.6 パーティクルボードを「木質原料及びセメントで圧縮成形」とした → 接着剤で成形(セメントは木毛セメント板) ←②原料
1級 令和4年 No.15 コンポジションビニル床タイルを「単層よりバインダー含有率を高くした」とした → 低い ←③数量
1級 令和2年 No.15 強化せっこうボードを「防水処理を施したもの」とした → 無機質繊維の混入(防水はシージング) ←①機能
2級 令和5年前期 No.14 強化せっこうボードを「芯に油脂をしみ込ませ強度向上」とした → 無機質繊維の混入 ←①機能
2級 令和4年前期 No.14 ロックウール化粧吸音板を「吸音性、耐水性に優れる」とした → 耐水性は劣る ←③長所
1級 平成30年 No.15 コンポジションビニル床タイルを「単層よりバインダー量を多くした」とした → 少ない ←③数量

安定して問われるのは強化せっこうボードは無機質繊維(防水はシージング)、パーティクルボードは接着剤(セメントは木毛セメント板)、コンポジションビニル床タイルはバインダーが少ないです。各行は該当する過去問解説にリンクしています。

理解度チェック

Q.

強化せっこうボードは、何を足して性能を高めたものか。

芯のせっこうに無機質繊維などを混入したもので、耐衝撃性・耐火炎性が規定されています。防水処理をしたのはシージングせっこうボードで、両者を入れ替える肢が出ます。「油脂をしみ込ませる」は誤りです。

Q.

パーティクルボードと木毛セメント板は、固める材料がどう違うか。

パーティクルボードは木の小片を接着剤で成形・熱圧した板、木毛セメント板は木毛をセメントで固めた板です。パーティクルボードを「セメントで成形」とするのは誤りです。

Q.

コンポジションビニル床タイルは、単層ビニル床タイルよりバインダーが多いか少ないか。

少ないです。コンポジションはバインダー(結合材)含有率が低い床タイルで、「単層より多い(高い)」とするのは誤りです。

Q.

ロックウール化粧吸音板は、耐水性に優れるか。

劣ります。吸音性には優れますが、耐水性は劣り湿気の多い場所には向きません。「耐水性に優れる」とするのは誤りです。

まとめ

  • 強化せっこうボードは芯に無機質繊維(耐衝撃・耐火炎)。防水はシージング、くぎ側面抵抗を強化したのが構造用。
  • パーティクルボードは木の小片+接着剤。セメントで固めるのは木毛セメント板(断熱・吸音)。
  • けい酸カルシウム板は軽量・耐火。ロックウール化粧吸音板は吸音◎だが耐水性は劣る。
  • コンポジションビニル床タイルはバインダーが少ない。複層は耐水・耐薬品・耐摩耗に優れる。
  • ゴム床タイルは耐油性に劣る。エポキシ樹脂系塗り床は耐薬品性に優れる。段通は手織りカーペット。

> せっこうボードの種類は石膏ボードを確認する
> けい酸カルシウム板はけい酸カルシウム板を確認する
> 内装改修・既存撤去は内装改修工事を確認する

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参考資料

  • JIS A 6901(せっこうボード製品):強化せっこうボード(GB-F)は「GB-Rの芯に無機質繊維などを混入したもの(石綿を除く)」で、耐衝撃性・耐火炎性等を規定。シージングせっこうボード(GB-S)は「両面のボード用原紙及び芯のせっこうに防水処理を施したもの」で台所・洗面所などの下地材。構造用せっこうボードはGB-Fの性能を保持しつつくぎ側面抵抗を強化
  • JIS A 5705(ビニル系床材):コンポジションビニル床タイルはバインダー含有率30%未満、単層・複層ビニル床タイルは30%以上
  • JIS A 5908(パーティクルボード):木材などの小片を主原料とし接着剤を用いて成形・熱圧した板(セメントを用いる木毛セメント板とは別)
  • JIS A 5430(繊維強化セメント板:フレキシブル板)/JIS A 5905(繊維板:インシュレーションボード等)
  • 一般財団法人 建設業振興基金「1級・2級 建築施工管理技術検定 第一次検定(学科)試験 問題」(内装材料の出題)

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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