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ISO 9001を建設業に当てはめると?不適合品管理・品質文書・PDCAを施工管理者が確認するポイント

けんせつる

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ISO 9001を建設業に当てはめると?不適合品管理・品質文書・PDCAを施工管理者が確認するポイントって、どういうこと?

この記事の要点

ISO 9001は、品質マネジメントシステム(QMS)に関する国際規格です。「顧客要求事項を満たす製品・サービスを継続的に提供するための仕組みを整える」ことを目的としています。

建設業では、施工品質の確保・文書記録の管理・不適合品への対応がISO 9001の要求事項に直接対応します。

試験では「PDCAサイクル」「不適合品管理(特採・手直し・廃棄)」「品質記録の保管」あたりが出題されやすいです。

ISO 9001というと「認証を取るための書類仕事」というイメージを持つ人も多いです。でも、その考え方の骨格は建設現場での品質管理そのものと重なっています。

記録を残す・検査で確認する・不具合が出たら原因を追う、これがISO 9001の「PDCAサイクル」に対応していることになります。

ISO 9001のPDCAサイクルは建設現場でどう対応するのか

ISO 9001の中核にあるのがPDCAサイクル(Plan・Do・Check・Act)の考え方です。

PDCAの段階建設現場での対応
Plan(計画)施工計画書・品質計画書の作成。施工方法・検査基準・管理値を事前に決める。
Do(実施)計画に基づいて施工を行う。使用材料・施工手順・作業員の資格を計画通りに実行する。
Check(確認)自主検査・立会検査・試験で施工品質が管理値を満たしているか確認する。記録を残す。
Act(処置)不適合があれば是正する。原因を分析して再発防止策を講じる。

ザックリ言えば、「計画書を作って・記録をとって・問題が出たら直して・繰り返す」という仕組みがISO 9001の基本ということです。

品質文書はどう管理するのか

ISO 9001では、品質マネジメントシステムを維持するために文書化した情報の管理が求められることになります。

建設現場で対応する主な品質文書はこちらです。

文書の種類建設現場での例
品質マニュアル会社の品質方針・品質目標・品質マネジメントシステムの全体像を記した文書
施工要領書・手順書各工種の施工手順・管理項目・検査方法を記した文書
品質記録材料受入検査記録・自主検査結果・試験成績書・写真記録など

品質記録は「実施した事実を証明するもの」です。記録がなければ施工したことを証明できないし、不適合が発生したときの原因追及もできません。

記録の保管期間は工事契約書や特記仕様書で定められているケースが多いです。ISO 9001の認証を取っている会社では社内規定で保管期間が決まっていることになります。

不適合品はどう取り扱うか

施工中に品質基準を満たさない材料・施工箇所が発見された場合、ISO 9001では不適合品の管理を求めています。

不適合品の処置には大きく3つの選択肢があります。

処置の種類内容条件
手直し(再施工)基準を満たすように修正・やり直しを行う修正が技術的に可能な場合
特別採用(特採)基準からの逸脱を承認したうえでそのまま使用する発注者・監理者の承認が必要。構造・安全性に影響がないことが条件。
廃棄・交換当該材料・施工箇所を取り除いて新たにやり直す手直しが不可能・特採が認められない場合

ここは混乱しやすいところですね。特採は「基準に合わなくてもいい」ということではなく、「基準から逸脱した事実を記録に残したうえで、承認を得て使用する」という手続きです。

勝手に「まあいいか」で放置するのは特採ではありません。

不適合が発生したら是正処置を取り、原因を記録して再発防止策を立てることがISO 9001では求められることになります。この流れが是正・手直し管理の実務につながっています。

内部監査・マネジメントレビューとは何か

ISO 9001では、品質マネジメントシステムが有効に機能しているかを定期的に確認する仕組みが求められます。

施工管理者が直接担当することは少ないですが、試験では「内部監査は外部の第三者が行う」という誤りの選択肢がよく出ります。内部監査は社内で行うものです。

管理人からのコメント

ISO 9001は不適合品の管理と是正処置が核心です。施工管理では手直し・是正の記録を残し、同じ不具合が繰り返されないよう原因分析が必要です。

品質記録の管理方法(保管場所・期間・責任者)を施工計画書に明示してください。

混同しやすい用語の整理

ISO 9001 vs ISO 14001

ISO 9001は「品質マネジメントシステム」の規格で、製品・サービスの品質確保が目的なことになります。ISO 14001は「環境マネジメントシステム」の規格で、環境への影響を管理・改善することが目的です。

どちらもPDCAサイクルをベースにした国際規格ですが、管理の対象が「品質」か「環境」かで異なります。

不適合品 vs 手直し工事

不適合品はISO 9001の用語で、品質基準を満たさない材料・施工箇所のことです。手直し工事は不適合品への対処方法の一つです。

不適合品のすべてが手直し工事になるわけではなく、特採・廃棄という選択肢もあることになります。

一問一答

Q.

ISO 9001のPDCAサイクルにおいて、「Check(確認)」に対応する建設現場での作業は?

自主検査・立会検査・試験による施工品質の確認と、その記録を残すこと。管理値を満たしているかどうかを数値で確認します。

Q.

特別採用(特採)とはどういう処置か?

品質基準からの逸脱を記録に残したうえで、発注者・監理者の承認を得てそのまま使用すること。勝手に放置することとは異なり、承認手続きと記録が必須です。

Q.

ISO 9001の内部監査は、社外の第三者機関が行うものか?

誤り。内部監査は社内の監査員が行う自己点検。

外部審査員が行うのは外部審査(認証機関による審査)のことで、内部監査とは別のものです。

まとめ

品質管理・出来形管理のポイントを確認する

施工管理の基本は施工管理にまとめています。

参考資料

・ISO 9001:2015 品質マネジメントシステム

・JIS Q 9001:2015(ISO 9001の日本語版)

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けんせつる

建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

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