けんせつる
山崩しって、工期を縮めるためにやるんじゃなかったっけ。
この記事の要点
令和7年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.31は、工程管理に関する問題です。正解は選択肢4。山崩しは資源の平準化が目的で、工期短縮の手法ではありません。
令和7年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.31は、工程管理に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 工程計画は所定の工期内で品質を確保し経済的に施工できるよう作成する |
| 2 | ○(正しい) | 3次元CADやCGで進捗状況を視覚的に把握する方法がある |
| 3 | ○(正しい) | Sチャートは出来高の累積値を縦軸、時間を横軸に取り進捗を示す |
| 4 | ×(誤り) | 山崩しは資源の平準化の手法であり工期短縮の手法ではない |
選択肢4は、山崩しを工期短縮に用いる手法としている点が誤りです。山崩しは労務や機械の平準化のための手法です。
この問題では、各工程管理手法の「目的」を取り違えていないかが問われています。
つまずきやすいのは、山積み・山崩しと工期短縮を結びつけてしまう点ですね。ここは混乱しやすいところです。
山積工程表は、日ごとに必要な労務や機械の量を棒グラフで積み上げたものです。
その山のピークを削って平らに均すのが山崩しで、目的は資源の平準化です。ザックリ言えば、人や機械の出入りをならして無理・無駄をなくす手法なわけです。工期を縮める手法ではありません。
選択肢1は工程計画の基本的な考え方です。
工程計画は、決められた工期内で、品質を確保しつつ、経済的に施工できるよう作成します。
工期・品質・コストのバランスを取るという当たり前の原則なので、記述のとおりで適当です。
選択肢2は、3次元CADやCGを工程管理に使う方法の記述です。
建物を立体で表示し、施工の進み具合を画面で見せれば、関係者が進捗を直感的につかめます。
例えば、どの階のどの部分が完成済みかを色分けで示す使い方ですね。記述のとおりで適当です。
選択肢3はSチャート(出来高累計曲線)の記述です。
縦軸に出来高の累積値、横軸に時間を取ると、工事の進捗がS字状の曲線で表れます。
計画と実績の曲線を重ねれば進み・遅れが一目で分かりますね。記述のとおりで適当です。
これが誤りを含む選択肢です。山崩しを工期短縮に用いる手法としていますが、目的が違います。
山崩し(山均し)は、山積みのピークを均して労務や機械を平準化する手法なんです。
これにより、ある日だけ人が足りない・余るといったムラを抑えられます。工期そのものを短くする手法ではないため、選択肢4は不適当ということです。
なお、工期短縮には作業の並行化や応援投入などを用います。山崩しとは目的が別というわけですね。
工程管理の手法は、それぞれの「目的」で整理すると間違えにくくなります。
山積みは資源量の把握、山崩しはその平準化、Sチャートは進捗の確認です。
山崩し=資源の平準化(ならす)であって工期短縮ではないと押さえておけば、選択肢4のひっかけに気づけるでしょう。
山積工程表における山崩しの目的は何か。
労務や機械などの資源を平準化することです。工期短縮が目的ではありません。
出来高の累積値を縦軸、時間を横軸に取って進捗を示す工程表を何というか。
Sチャート(出来高累計曲線)です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢4
「山崩しで工期が縮まる」と勘違いしがちなんですが、これは目的が違います。山崩し(山均し)は、ある日に労務や機械が集中しすぎないよう、山積みのピークを平らに均す資源の平準化のための手法なんです。工期そのものを短くする手法ではないわけです。