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令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 No.38を解説、型枠工事の考え方

けんせつる

けんせつる

梁の側型枠の高さって、梁せいそのままでいいんだっけ。

この記事の要点

令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.38は、型枠工事に関する問題です。正解は選択肢2。梁の側型枠は梁せいから底型枠の厚さを引いた寸法にするからです。

令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.38は、型枠工事に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題は能力問題で、五肢択一式なんです。5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢2

梁は底型枠の上に側型枠が乗る形で組むので、側型枠の高さを梁せいそのままにすると、底型枠の板厚分だけ梁が高くなってしまうんです。側型枠は梁せいから底型枠の厚さを引いた寸法にするのが正解、と覚えておきたいところですね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 柱型枠の足元は桟木で根巻きし、変形やペースト漏出を防ぐ
2 ×(誤り) 側型枠の寸法は梁せいから底型枠の厚さを引いた値。梁せいそのままではない
3 ○(正しい) 外周梁の側型枠上部はスラブ引き金物で固定し側圧に備える
4 ○(正しい) 横長窓開口部の下端は両端に蓋をしてコンクリートの吹出しを防ぐ
5 ○(正しい) 階段が取り付く壁型枠は現寸で墨出ししてから加工する

選択肢2は、側型枠の寸法を「スラブ下の梁せい」そのものとしている点が誤りで、正しくは梁せいから底型枠の厚さを引いた寸法にします。

この問題のポイント

この問題では、梁型枠の組み方が問われています。

梁の型枠は、まず底型枠を渡し、その左右に側型枠を立てる形で組み立てるんです。

ここがつまずきやすいところですね。側型枠は底型枠の上に乗るので、側型枠の高さを梁せいそのままにすると、底型枠の板厚分だけ全体が高くなってしまいます。

だから側型枠の寸法は、梁せいから底型枠の厚さを引いた値にするわけです。

選択肢1

選択肢1は柱型枠の根巻きについての記述です。

柱型枠の足元は、コンクリートを打ち込むと側圧で動いたり、すき間からセメントペーストが漏れたりしやすい場所なんです。

例えば足元がわずかに開いていると、そこからノロが流れ出て豆板の原因になります。そこで桟木で根巻きをして固定します。記述のとおりなので適当です。

選択肢2

これが誤りを含む選択肢です。「梁の側型枠の寸法をスラブ下の梁せいとし」とありますが、ここが不適当なんです。

梁型枠は底型枠の上に側型枠を立てて組みます。側型枠の高さを梁せいそのままにすると、下に敷く底型枠の板厚分だけ梁が高くなってしまうわけです。

正しくは、側型枠の寸法は梁せいから底型枠の厚さを引いた値とします。なお、底型枠の寸法を梁幅で加工するという後半は正しいです。

側型枠の高さの取り方が誤っているため、選択肢2は不適当ということです。

選択肢3

選択肢3は外周梁の側型枠の固定についての記述です。

外周梁の側型枠は片側にスラブがないため、コンクリートの側圧で外側へ倒れやすいんです。

そこで上部をスラブ引き金物でスラブ側に引っ張って固定します。変形防止として適当です。

選択肢4

選択肢4は横長窓開口部の処理についての記述です。

横に長い窓の開口部は、下端の型枠の両端があいていると、打ち込んだコンクリートがそこから吹き出してしまいます。

そこで両端部に蓋をして、コンクリートの吹出しを防ぎます。記述のとおりなので適当ですね。

選択肢5

選択肢5は階段が取り付く壁型枠についての記述です。

階段まわりの壁型枠は形が複雑なので、図面の数値だけで加工すると合わないことがあります。

敷き並べた型枠パネルの上に実物大の墨を出してから加工すると、現物に合うわけです。記述のとおりなので適当です。

覚え方

梁型枠は「底型枠の上に側型枠が乗る」という組み立て順をイメージすると間違えにくくなります。

側型枠の高さは、梁せいから底型枠の厚さを引いた分だけ立てればいいわけです。

側型枠=梁せい−底型枠の厚さ、底型枠=梁幅とセットで覚えると、選択肢2のようなひっかけに引っかからなくなるでしょう。

一問一答

Q.

梁の側型枠の高さは、梁せいから何を引いた寸法とするか。

底型枠の厚さです。底型枠の上に側型枠が乗るためです。

Q.

外周梁の側型枠上部を側圧による変形から守るために使う金物は何か。

スラブ引き金物です。側型枠をスラブ側へ引っ張って固定します。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和6年度(前期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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