けんせつる
鉄骨って、どこに錆止めを塗って、どこは塗っちゃダメなんだっけ。
この記事の要点
令和5年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.40は、鉄骨の錆止め塗装に関する能力問題です。四肢択二で、不適当なものは正解:選択肢1・3。
令和5年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.40は、鉄骨の錆止め塗装に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題は能力問題の四肢択二式なんです。4つの記述のうち、不適当なものを2つ選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 現場溶接箇所は開先面のみでなく溶接に支障する範囲を塗らない |
| 2 | ○(正しい) | 塗膜のふくれ・割れは剥がしてから再塗装する |
| 3 | ×(誤り) | 素地調整後は錆びる前に速やかに塗る。数日あけない |
| 4 | ○(正しい) | コンクリートに埋め込まれる部分は塗装しない |
選択肢1は「開先面のみ」塗らなかったとしている点が誤りで、溶接に支障する開先面の周辺まで塗装を控えるのが正しいんです。選択肢3は素地調整後に数日あけて塗装した点が誤りで、錆が出る前に速やかに塗るのが正解です。
この問題では、錆止め塗装を「する部分」と「しない部分」、そして塗るタイミングが問われています。
錆止め塗装は、鉄骨が錆びるのを防ぐための下塗りです。
ザックリ言えば、後で溶接や付着の邪魔になる部分には塗らない、というのが基本ルールということです。では、各選択肢を確認しましょう。
これが不適当な選択肢の一つです。「開先面のみ塗装を行わなかった」とありますが、ここが誤りなんです。
工事現場溶接を行う箇所は、開先面だけでなく、その周辺で溶接の品質に影響する範囲は塗装しません。なぜかというと、塗膜が溶接欠陥の原因になるからですね。
開先面だけ塗らずに周囲を塗ってしまうと、溶接時に塗料が悪さをします。範囲が狭すぎるため、選択肢1は不適当ということです。
選択肢2は塗膜の補修についての記述です。
運搬中などに塗膜にふくれや割れが出ることがあります。傷んだ塗膜の上から塗り重ねても、密着しません。
そこで傷んだ部分の塗膜を剥がしてから再塗装します。記述のとおりなので適当ですね。
これがもう一つの不適当な選択肢です。「素地調整を行った面は、素地が落ち着くまで数日あけて塗装を行った」とありますが、これも誤りなんです。
素地調整は、塗装の前に錆や汚れを取り除く下ごしらえです。きれいな鉄の地肌が出た状態なわけです。
この地肌をそのまま放置すると、すぐに新しい錆が出てしまいます。なぜかというと、何も守るものがない金属面だからですね。
そのため素地調整後は速やかに錆止めを塗るのが鉄則です。数日あけてはいけないので、選択肢3は不適当ということです。ここは混乱しやすいところですね。
選択肢4はコンクリートに埋め込まれる部分についての記述です。
コンクリートはアルカリ性で、中に埋まった鉄は錆びにくくなります。むしろ塗膜があるとコンクリートとの付着を妨げてしまうんです。
例えば柱脚など、コンクリートに包まれる部分には錆止めを塗りません。よってこの記述は適当です。
錆止め塗装は、「邪魔になる所は塗らない」「素地が出たらすぐ塗る」の2点で整理できます。
溶接箇所とコンクリート埋め込み部は塗らない、素地調整後は放置せずすぐ塗る、と押さえておきましょう。
溶接・埋め込みは塗らない、素地調整後はすぐ塗るとセットで覚えると、選択肢1・3のような引っかけに強くなるでしょう。
工事現場溶接を行う箇所の錆止め塗装は、どの範囲を塗らないか。
開先面のみでなく、溶接に支障する周辺の範囲も塗装しません。
素地調整を行った面は、いつ錆止めを塗るのが適切か。
錆が出る前に速やかに塗ります。数日あけてはいけません。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1・3
錆止め塗装は、塗ってはいけない部分があるのがポイントなんです。工事現場溶接を行う箇所は、開先面だけでなく溶接に支障する範囲は塗装しないのが原則です。また素地調整をした面は、錆が出る前に直ちに塗るのが鉄則で、数日あけるという考え方が一番危ないと言えるでしょう。