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令和5年度(前期)2級建築施工管理技士 No.39を解説、鉄筋のかぶり厚さ

けんせつる

けんせつる

かぶり厚さって、鉄筋の中心から測るんだっけ、表面から測るんだっけ。

この記事の要点

令和5年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.39は、鉄筋のかぶり厚さに関する能力問題です。四肢択二で、不適当なものは正解:選択肢3・4

令和5年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.39は、鉄筋のかぶり厚さに関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題は能力問題の四肢択二式なんです。4つの記述のうち、不適当なものを2つ選びます。

正解:選択肢3・4

かぶり厚さは、鉄筋の表面からコンクリート表面までの距離なんです。中心からだと勘違いしがちですが、ここは現場でも測り間違いが起きやすいところですね。土に接するスラブのかぶりに捨コンクリートの厚さを含めてしまうのも、現場でよく聞く誤解です。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 設計かぶり厚さは、最小かぶり厚さに施工誤差分の割増を加えたもの
2 ○(正しい) ひび割れ補強筋についてもかぶり厚さを確保する
3 ×(誤り) かぶり厚さは鉄筋の表面から表面まで。中心からではない
4 ×(誤り) 土に接するスラブのかぶりに捨コンクリートの厚さは含まない

選択肢3は鉄筋の「中心から」と言っている点が誤りで、正しくは鉄筋の表面からコンクリート表面までの距離です。選択肢4は捨コンクリートの厚さは含まないのに含むとしている点が誤りなんです。

この問題のポイント

この問題では、かぶり厚さの定義と、どこからどこまでを測るのかが問われています。

かぶり厚さとは、鉄筋を錆びや火災から守るためのコンクリートの厚みのことです。

ザックリ言えば、鉄筋の一番外側からコンクリートの表面までの距離ということです。

なんとなくイメージできましたか。では、各選択肢を確認しましょう。

選択肢1

選択肢1は設計かぶり厚さについての記述です。

最小かぶり厚さは、これだけは絶対に確保したいという下限値なんです。

ところが現場では鉄筋の位置が多少ずれます。そこで施工誤差を見込んで10mm程度の割増を加えた値が設計かぶり厚さなわけです。記述のとおりなので適当ですね。

選択肢2

選択肢2はひび割れ補強筋についての記述です。

主筋だけでなく、ひび割れを抑えるために入れる補強筋も鉄筋です。鉄筋である以上、錆びから守る必要があります。

例えばスラブの上端に入れる補強筋でも、所定のかぶりを確保します。よってこの記述は適当です。

選択肢3

これが不適当な選択肢の一つです。「鉄筋の中心からコンクリートの表面までの距離」とありますが、ここが誤りなんです。

かぶり厚さは、鉄筋の表面からコンクリート表面までの距離で測ります。なぜかというと、守りたいのは鉄筋の外側の被覆だからですね。

中心から測ると鉄筋の半径分だけ大きく出てしまいます。測り方が違うため、選択肢3は不適当ということです。

選択肢4

これがもう一つの不適当な選択肢です。「土に接するスラブのかぶり厚さに捨コンクリートの厚さを含む」とありますが、これも誤りなんです。

捨コンクリートは、墨出しや鉄筋を支えるための下ごしらえの層です。構造体のかぶりとは別物なわけです。

そのため、かぶり厚さは構造体コンクリートの底面から鉄筋表面までで測り、捨コンクリートの厚さは含めません。ここは混乱しやすいところですね。

覚え方

かぶり厚さは、「どこから」「どこまで」を間違えないことが要です。

測る起点は鉄筋の表面、捨コンクリートは数に入れない、と押さえておきましょう。

かぶりは鉄筋の表面から、捨コンは含まないとセットで覚えると、選択肢3・4のような引っかけに強くなるでしょう。

一問一答

Q.

かぶり厚さは、鉄筋のどこからコンクリート表面までの距離か。

鉄筋の表面からです。中心からではありません。

Q.

土に接するスラブのかぶり厚さに、捨コンクリートの厚さは含むか。

含みません。捨コンクリートは構造体のかぶりとは別の層です。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度(前期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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