けんせつる
せき板を外せる時期って、セメントや気温で変わるんだっけ。
この記事の要点
令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.40は、型枠の存置期間に関する問題です。正解は選択肢1・2。せき板の最小存置期間は、セメントの種類や存置期間中の平均気温によって変わるからです。
令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.40は、型枠の存置期間に関する問題です。なお計画供用期間の級は標準とします。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題は施工管理法の能力問題で、4つの記述のうち、不適当なものを2つ選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 材齢による最小存置期間は、普通ポルトランドと高炉B種で異なる |
| 2 | ×(誤り) | 同じセメントでも、平均気温が高いほど存置期間は短くなる |
| 3 | ○(正しい) | 圧縮強度で定める場合、柱と壁の最小存置期間は同じ |
| 4 | ○(正しい) | 梁下は、設計基準強度が同じならセメントの種類に係わらず同じ |
選択肢1は、固まる速さの違うセメントの種類で日数が同じとしている点が誤りなんです。選択肢2は、気温に係わらず同じとしている点が誤りで、本当は気温が高いほど早く外せるわけです。
せき板とは、コンクリートに直接触れる型枠の板のことです。コンクリートが固まる前に外すと、表面が崩れたりひび割れたりします。
そこで「いつ外してよいか」を決めたのが存置期間です。決め方には、コンクリートの材齢で決める方法と、圧縮強度で決める方法があります。
ここで大事なのは、材齢で決めるときは「セメントの種類」と「平均気温」で日数が変わるということなんです。
固まるのが速いセメントや、気温が高い時期ほど、早くせき板を外せます。ここは混乱しやすいところですね。
これが不適当な選択肢の一つです。「材齢による最小存置期間は、普通ポルトランドセメントと高炉セメントB種で同じ」とあります。
しかし、この2つは同じではありません。なぜかというと、高炉セメントB種は普通ポルトランドより固まるのがゆっくりだからです。
例えば気温の同じ条件でも、高炉セメントB種のほうが長く置く必要があります。よって選択肢1は不適当です。
これがもう一つの不適当な選択肢です。「同じセメントの種類なら、存置期間中の平均気温の高低に係わらず同じ」とあります。
しかし平均気温が高いほど、コンクリートは早く固まります。そのため必要な存置期間は短くなるんです。
逆に寒い時期は固まるのが遅いので、長く置かなければなりません。気温で日数が変わるため、選択肢2は不適当ということです。
選択肢3は、圧縮強度でせき板の存置期間を定める場合の記述です。
圧縮強度で決めるとき、柱と壁の最小存置期間は同じです。どちらも一定の圧縮強度(おおむね5N/mm²)に達すれば外せます。
柱も壁も鉛直な面なので、同じ基準で扱うわけです。記述のとおりなので適当ですね。
選択肢4は、梁下のせき板についての記述です。
梁下は荷重がかかる重要な部分なので、コンクリートの設計基準強度の100%に達してから外します。
この基準は、設計基準強度が同じであれば、セメントの種類に係わらず同じです。強度そのもので判断するからなんです。記述のとおりなので適当です。
存置期間は「材齢で決めるとき」と「強度で決めるとき」を分けて整理すると間違えにくくなります。
材齢で決めるときは、セメントの種類と気温で日数が変わる。強度で決めるときは、強度の数値そのもので判断する、と覚えます。
材齢はセメントと気温で変わる、強度は数値で決まるとセットで覚えると、選択肢1・2のような「どれも同じ」のひっかけを見抜けるでしょう。
材齢でせき板の存置期間を決めるとき、平均気温が高いと期間はどうなるか。
短くなります。気温が高いほどコンクリートが早く固まるためです。
普通ポルトランドセメントと高炉セメントB種では、材齢による最小存置期間は同じか。
異なります。高炉セメントB種のほうが長く置く必要があります。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1・2
せき板を「材齢」で外すときは、セメントの種類が違えば日数も違うし、気温が高ければ早く外せるのが基本なんです。高炉セメントは固まるのがゆっくりなので、普通ポルトランドより長く置きます。ここを「どれも同じ」と勘違いしがちですが、固まる速さが違えば日数も変わると考えるのが正解ですね。