ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 2級建築施工管理技士
  4. 令和5年
  5. > No.35 高力ボルトのマーキング

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 No.35を解説、高力ボルトのマーキング

けんせつる

けんせつる

マーキングって、ボルトを付けたらすぐ書くんだっけ。

この記事の要点

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.35は、トルシア形高力ボルトのマーキングに関する問題です。正解は選択肢1。マーキングは取付け後すぐではなく、一次締めの後に行うからです。

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.35は、トルシア形高力ボルトのマーキングに関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢1

マーキングは、取付けてすぐではなく一次締めをした後に行うんです。一次締めで密着させてから印を付けないと、軸回りや本締め完了の確認に使えないですね。現場では「一次締め→マーキング→本締め」の順番がそのまま問われると覚えておくと安心だと思います。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) マーキングは取付け後すぐではなく一次締め後に行う
2 ○(正しい) ボルト軸からナット・座金・母材にかけて一直線に行う
3 ○(正しい) マークのずれで軸回りの有無を確認できる
4 ○(正しい) マークのずれで本締め完了の確認ができる

選択肢1は、マーキングの時期を「取付け後直ちに」とした点が誤りで、正しくは一次締めの後に行うです。

この問題のポイント

この問題では、高力ボルト締付けの手順と、マーキングの役割が問われています。

高力ボルトは「仮ボルト・取付け→一次締め→マーキング→本締め」という順で進みます。

マーキングは、ボルト軸からナット、座金、母材まで一直線に印を付ける作業です。

この印が本締めでどれだけ回ったか、母材に対してナットだけが空回り(軸回り)していないかを確かめる目印になるんです。だから一次締めの後でないと意味がないわけですね。

選択肢1

これが誤りを含む選択肢です。「マーキングは、高力ボルトの取付け後、直ちに行う」とあります。

しかしマーキングは一次締めをした後に行います。なぜかというと、一次締めで部材を密着させた状態を基準にして印を付けないと、本締めでの回転量や軸回りを正しく読めないからなんです。

取付け直後では締付けが不十分なので、選択肢1は不適当ということです。

選択肢2

選択肢2はマーキングの引き方についての記述です。

マーキングは、ボルト軸からナット、座金、母材にかけて一直線に引きます。

一直線にしておくことで、後でずれ方を見て回転の様子を判断できるわけです。記述のとおりなので適当ですね。

選択肢3

選択肢3は軸回りの確認についての記述です。

本締め後にマークを見て、ボルト軸(母材側)のマークまで一緒に動いていれば、ナットだけでなく軸も共回りしている軸回りが疑われます。

マークのずれ方で軸回りの有無を確認できるわけです。記述のとおりなので適当です。

選択肢4

選択肢4は本締め完了の確認についての記述です。

トルシア形高力ボルトは本締めでピンテールが破断します。あわせてナット側のマークが適切にずれていれば、本締めが完了したと判断できます。

マークのずれは本締め完了の確認にも使えるわけです。記述のとおりなので適当ですね。

覚え方

高力ボルトは、「一次締めで密着させてから印、それから本締め」で順番を整理すると間違えにくくなります。

マーキングは一次締めの後、本締めはマーキングの後です。

一次締め→マーキング→本締め、マークのずれで軸回りと本締めを確認とセットで覚えると、選択肢1のような時期の引っかけに強くなるでしょう。

一問一答

Q.

トルシア形高力ボルトのマーキングは、どの段階で行うか。

一次締めの後です。取付け直後ではありません。

Q.

本締め後にマークのずれを見ることで、何を確認できるか。

軸回りの有無と、本締め完了の状態を確認できます。

令和5年 2級建築施工管理技士 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度(後期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

▼令和5年 2級建築施工管理技士▼

▼他の年度▼

▼他の試験▼

▼カテゴリ一覧▼

Topへ >>