ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 2級建築施工管理技士
  4. 令和5年
  5. > No.12 木材

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 No.12を解説、木材

けんせつる

けんせつる

気乾状態って、カラカラに乾いて水分ゼロになった状態のことでいいんだっけ。

この記事の要点

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.12は、木材に関する問題です。正解は選択肢2。気乾状態は水分が完全に無くなった状態ではないからです。

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.12は、木材に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢2

気乾状態を「水分ゼロ」と勘違いしがちなんです。実際は大気の湿度と釣り合った状態で、含水率は15%前後残っています。水分が完全に抜けた状態は「全乾状態」と呼ぶ別物だと押さえておきましょうね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 辺材部分は一般に心材部分より含水率が高い
2 ×(誤り) 気乾状態は水分が完全に無くなった状態ではない。大気と平衡した状態
3 ○(正しい) 繊維方向の圧縮強度は、直交方向の圧縮強度より大きい
4 ○(正しい) 繊維飽和点以上では、含水率が変化しても強度はほぼ一定

選択肢2は、気乾状態を「水分が完全に無くなった状態」としている点が誤りで、正しくは大気の湿度と平衡して含水率15%程度が残った状態のことなんです。

この問題のポイント

この問題では、木材の含水率にまつわる用語と、繊維方向による性質の違いが問われています。

特に「気乾状態」と「全乾状態」は混同しやすいところですね。

気乾状態は、木材を大気中に置いて、まわりの湿度と釣り合うところまで乾かした状態です。含水率はおよそ15%で落ち着きます。

一方、水分が完全に抜けきった状態は全乾状態と呼びます。言葉を入れ替えてくるのが定番なんです。

選択肢1

選択肢1は辺材と心材についての記述です。

辺材は樹皮に近い外側、心材は中心側の部分です。生きている細胞が多い辺材のほうが、一般に含水率は高くなります。

記述のとおりで適当ですね。

選択肢2

これが誤りを含む選択肢です。「気乾状態とは、木材の水分が完全に無くなった状態をいう」とありますが、気乾状態の定義と食い違っています。

気乾状態は、大気の湿度と釣り合った状態で、含水率は15%程度残っています。

水分が完全に無くなった状態は全乾状態です。言葉が入れ替わっているため、選択肢2は不適当ということです。

選択肢3

選択肢3は圧縮強度の方向性についての記述です。

木材は繊維(木目)に沿った方向で力に強く、繊維に直交する方向では弱くなります。

例えば、柱は繊維方向で荷重を受けるからこそ強いわけです。繊維方向の圧縮強度が直交方向より大きいという記述は適当ですね。

選択肢4

選択肢4は繊維飽和点と強度の関係についての記述です。

含水率が繊維飽和点(約30%)を下回ると、乾くほど強度が増していきます。逆に繊維飽和点以上では、含水率が変わっても強度はほぼ変わりません。

ザックリ言えば、繊維飽和点より湿っている範囲では強度は頭打ちということです。記述のとおりで適当です。

覚え方

含水率の用語は、「水分ゼロかどうか」で区別すると整理できます。

大気と釣り合った状態が気乾状態、水分ゼロが全乾状態です。

気乾=大気と平衡で含水率15%、全乾=水分ゼロとセットで覚えると、選択肢2のような入れ替えに引っかからなくなるでしょう。

一問一答

Q.

木材を大気中に置き、湿度と平衡させた含水率15%程度の状態を何というか。

気乾状態です。水分が完全に抜けた状態は全乾状態といいます。

Q.

木材の圧縮強度は、繊維方向と直交方向のどちらが大きいか。

繊維方向です。木目に沿った方向のほうが力に強くなります。

令和5年 2級建築施工管理技士 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度(後期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

▼令和5年 2級建築施工管理技士▼

▼他の年度▼

▼他の試験▼

▼カテゴリ一覧▼

Topへ >>