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平成27年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.79 を解説、鉄筋コンクリート造の耐震改修工事

平成27年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.79 は、鉄筋コンクリート造の耐震改修工事に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 耐震壁増設のコンクリート締固め機械
  2. 取り合い部の割裂補強筋の種類
  3. 増打ち壁のシヤーコネクター設置
  4. すき間へのグラウト材の注入方法

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

すき間を埋めるグラウトは、途中で止めると継ぎ目ができてしまうんです。

選択肢4はグラウト材を数回に分けて注入するとしていますが違います。グラウト材は1回で連続して注入します。グラウトは一気に連続注入と覚えましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 耐震壁増設の締固めに型枠振動機を用いる
2 ◯(正しい) 取り合い部の割裂補強筋はスパイラル筋とする
3 ◯(正しい) 増打ち壁にシヤーコネクターを設置する
4 ×(誤り) グラウト材の注入は1回で連続して行う

選択肢4のポイント(ここが誤り)

選択肢4は、既存コンクリート梁と増設壁とのすき間へのグラウト材の注入を、数回に分けて行うとしています。

ところが、これは不適です。グラウト材の注入は、1回で連続して行います。

グラウト材とは、すき間に流し込んで固める、流動性の高いモルタル状の材料です。既存の梁と新しく作った壁の間のすき間を、すきまなく埋める役割があります。

なぜ1回で連続注入するかというと、途中で注入を止めると、先に入った分が固まり始めて、後から入れた分との間に打継ぎ(境目)ができてしまうからです。

打継ぎの境目は弱点になります。すき間が完全に埋まらない充填不良も起きやすく、せっかくの耐震補強の効果が落ちてしまうわけです。

例えば数回に分けて注入すると、層と層の間にすき間や弱い面が残り、地震時に力が伝わらなくなります。

ザックリ言えば、グラウト材は途中で止めず一気に連続して注入する、ということです。

覚え方

  • すき間へのグラウト材注入は1回で連続して行う
  • 数回に分けると打継ぎや充填不良が生じる
  • 取り合い部の割裂補強筋はスパイラル筋

一問一答

Q.

既存梁と増設壁とのすき間へのグラウト材の注入は、どのように行うか。

1回で連続して行います。数回に分けると打継ぎや充填不良が生じるため、数回に分けて注入するという記述は誤りです。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成27年度 2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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