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建築基準法の用語の定義とは?主要構造部と構造耐力上主要な部分の違い

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けんせつる

けんせつる

主要構造部と構造耐力上主要な部分って、どう違うの?

基礎はどっちに入るの?

この記事の要点

建築基準法の用語で試験によく出るのが、主要構造部構造耐力上主要な部分の違いです。

主要構造部は防火の観点で「壁・柱・床・はり・屋根・階段」、構造耐力上主要な部分は構造の観点で「基礎・基礎ぐい・壁・柱…」です。基礎は構造耐力上主要な部分だが、主要構造部ではありません。

過去問では、この範囲の取り違えや、建築設備が建築物に含まれるかが繰り返し問われます。

主要構造部と構造耐力上主要な部分の違いは、基礎が含まれるかどうかで見分けます。

どちらも「建物の大事な部分」という点では似ていますが、着目している観点が違います。

主要構造部は防火の観点、構造耐力上主要な部分は構造(強度)の観点で定められた用語です。まず両者を図で見比べます。

主要構造部と構造耐力上主要な部分の対比図。主要構造部は壁・柱・床・はり・屋根・階段で基礎を含まない。構造耐力上主要な部分は基礎・基礎ぐい・壁・柱・土台・斜材・床版・屋根版・横架材で基礎を含む。
主要構造部(防火)と構造耐力上主要な部分(構造)の違い。基礎は構造耐力上主要な部分だが、主要構造部ではない。※用語の考え方をつかむための模式図。

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主要構造部と構造耐力上主要な部分の違い

2つの用語を、観点・含む部分・基礎の扱いで比べます。

用語 観点 含む部分と基礎の扱い
主要構造部 防火 壁・柱・床・はり・屋根・階段。基礎は含まない
構造耐力上主要な部分 構造(強度) 基礎・基礎ぐい・壁・柱・土台・斜材・床版・屋根版・横架材。基礎を含む

主要構造部は火災のときに建物を支え続けられるかという防火の観点で定められるため、基礎は含まれません。また、構造上重要でない間仕切壁・最下階の床・屋外階段なども、主要構造部からは除かれます。

建築物と建築設備(建築設備は建築物に含まれる)

もう1つよく問われるのが、建築物と建築設備の関係です。

建築物とは、土地に定着する工作物のうち、屋根と柱または壁を有するものなどをいい、これに附属する建築設備を含みます

建築設備とは、建築物に設ける電気・ガス・給水・排水・換気・冷暖房・消火・排煙・昇降機・避雷針などの設備です。建築設備は建築物と別物ではなく、建築物に含まれるという点が引っかけになります。

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耐火建築物と準耐火建築物

耐火・準耐火の建築物も、主要構造部を基準に定義されます。

準耐火建築物は、主要構造部を準耐火構造とし、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に所定の防火設備を設けたものです。耐火建築物は、主要構造部を耐火構造(に相当する性能)とし、同じく防火設備を設けたものです。

いずれも主要構造部を基準に判断する点が共通で、ここでも主要構造部の理解が土台になります。耐火被覆防火区画とあわせて押さえます。

過去問でどう問われたか

建築基準法の用語の定義は、2級の第一次検定で繰り返し出題されます。引っかけは、主要構造部の範囲に、含まれないもの(基礎・重要でない間仕切壁)を入れさせる形が中心です。

年度・級・No. どう問われたか(引っかけ)
2級 令和7年 No.43 建築設備を建築物と別物とする/基礎を主要構造部に含める→誤り。建築設備は建築物に含まれ、基礎は主要構造部でない
2級 令和6年 No.43 構造上重要でない間仕切壁を主要構造部に含める→誤り。重要でない間仕切壁は主要構造部から除かれる

共通するのは、主要構造部に、含まれないもの(基礎・重要でない間仕切壁)を入れさせる形です。主要構造部=壁・柱・床・はり・屋根・階段(基礎を除く)と覚えておくと見抜けます。

まちがえやすいポイント

いちばん狙われるのが、基礎の扱いです。

基礎は「構造耐力上主要な部分」ですが、「主要構造部」ではありません。両方とも大事な部分だからと、まとめて主要構造部に入れると誤ります。

「主要構造部は防火の観点だから基礎は入らない」と理由で押さえると取り違えません。

理解度チェック

Q.

基礎は、主要構造部と構造耐力上主要な部分のどちらに含まれるか。

構造耐力上主要な部分に含まれます。主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根・階段)には含まれません。主要構造部は防火の観点で定められるためです。

Q.

建築設備は、建築物に含まれるか。

含まれます。建築物は建築設備(電気・ガス・給排水・昇降機など)を含むものと定義されています。別物ではありません。

Q.

構造上重要でない間仕切壁は、主要構造部に含まれるか。

含まれません。構造上重要でない間仕切壁・最下階の床・屋外階段などは、主要構造部から除かれます。

まとめ

  • 主要構造部(防火)=壁・柱・床・はり・屋根・階段。基礎は含まない。
  • 構造耐力上主要な部分(構造)=基礎・基礎ぐい・壁・柱・土台・斜材など。基礎を含む。
  • 建築設備(電気・給排水・昇降機等)は建築物に含まれる。
  • 過去問は、主要構造部に基礎や重要でない間仕切壁を入れさせて引っかける。

> 確認申請の対象は建築確認・中間検査・完了検査を確認する
> 防火の区画は防火区画を確認する
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参考資料

  • 建築基準法 第2条(用語の定義:建築物・建築設備・主要構造部・耐火/準耐火建築物)/同法施行令 第1条(構造耐力上主要な部分)
  • 一般財団法人 建設業振興基金「2級 建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」(用語の定義の出題)

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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