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水張り試験のやり方は?手順・時間・止水方法と判定基準を整理

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けんせつる

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水張り試験って何?どんな場面で使うの?

この記事の要点

水張り試験とは、防水工事の完了後に防水面へ水を張り、一定時間後の水位の変化と下階への漏水を確認する品質確認試験のことです。水張試験・湛水試験とも呼ばれます。

湛水深さは一般に50mm程度、試験時間は24時間程度が目安です。ただし公的に統一された基準はなく、深さ・時間は仕様書や監理者の指定によります。試験後は速やかに排水し、下階・内部の漏水も合わせて確認します。

水張り試験の断面模式図。防水面に水を張り、ドレンを止水ボールで塞ぎ、下階で漏水を確認する
イメージ用の模式図です(形・寸法・比率は実物どおりではありません)。防水面に水を張り、ドレンを止水ボールで塞いで一定時間保持し、水位低下と下階への漏水を確認する。深さ・時間は仕様書による。

防水工事は目視だけで漏水の有無を判断するのが難しいです。そのため、施工完了後に実際に水を張って確認する水張り試験(湛水試験)を行います。

特にアスファルト防水・ウレタン防水など屋上・バルコニー・地下外壁防水などで行われる、防水品質確認の重要な試験です。

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水張り試験とは(湛水試験)

水張り試験(湛水試験)とは、防水工事完了後に防水面(屋上スラブ・バルコニー床等)に水を一定深さまで張り、試験前後の水位変化と下階・内部への漏水を確認する試験のことです。

防水工事は施工中の目視確認だけでは不十分です。実際に水を張ることで、ピンホールや接着不良など目視では見えない欠陥を確認できます。

水張り試験は、防水層に水を50mm程度張って24時間ほど放置し、水位が下がらないか・下階に漏れないかを確認する試験です。仕上げ工事の前に必ず行います。

簡単に言えば、水張り試験は「お風呂に水を張って栓から漏れないか確かめる」のと同じ発想です。防水層をいったん水で満たして、抜けない・下に漏れないことを確かめてから次の工事に進みます。

試験の手順と確認内容

水張り試験の手順

試験の手順は次のとおりです。

  1. ドレンの仮閉鎖(止水):排水口(ドレン)を止水ボール(風船状のゴムボール)やゴム栓・テープで塞ぎ、水が流れないようにする。止水ボールは排水管に入れて空気で膨らませ、栓にする。
  2. 水の張り込み:防水面に水を張る。湛水深さは一般に50mm程度(設計・仕様書で指定)。
  3. 試験時間24~48時間(設計・仕様書で指定)静置する。
  4. 水位の確認:試験前後の水位を計測し、有意な低下(蒸発以外の減水)がないか確認する。
  5. 下階・内部の確認:試験中または試験後に下階の天井・壁に漏水の痕跡がないか確認する。
  6. 排水・後処理:試験合格後は速やかに水を排水し、防水面や設備への影響がないか確認する。

例えば、屋上防水の水張り試験では、ドレンをゴム栓で塞いだ後にホースで水を補給していきます。50mm分張るには時間がかかるので、当日の作業スケジュールに組み込んでおく必要があります。

合否判定で確認する内容

水張り試験で確認する内容は次のとおりです。

確認項目判定の基準
水位の変化蒸発量を考慮した上で、有意な水位低下がない
下階への漏水下階天井・壁に染み・水滴がない
ドレン周りの状態ドレン仮閉鎖部からの漏れがない
立上り端部・配管貫通部水が浸入している痕跡がない

水位の変化を確認するときは、蒸発による自然な減水と実際の漏水による減水を区別する必要があります。蒸発量は気温・天候で変わるため、試験当日の状況を記録しておくことが大事です。

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試験を行うタイミング

水張り試験は、次の工程の前に行うのが原則です。

仕上げ材で防水層が覆われた後では漏水箇所の特定・補修が困難になります。防水施工完了直後に試験を行うことが重要です。

「防水工事が終わったら次の工事に進む」ではなく、「防水工事が終わったら水張り試験をしてから次に進む」という順番です。混同しやすいので押さえておきます。

現場での品質管理のポイント

止水が不確実だと試験そのものが成立しない

水張り試験は防水層完成後に水を張り、24時間以上かけて漏れがないか確認します。試験前に排水口・ドレインを確実に塞がないと、水が抜けて試験そのものが成立しません。止水ボールや栓の効き具合を張り込み前に確認します。

試験後は水位・下階確認の結果を記録に残し、漏れがあった場合は補修後に再試験を実施します。

混同しやすい用語の整理

水張り試験 vs 散水試験

水張り試験(湛水試験)は水を張って静置する試験です。散水試験はホース等で水を吹きつけて漏水を確認する試験です。

防水層全体の確認には水張り試験が一般的で、外壁やサッシ周りの確認には散水試験も使います。

理解度チェック

Q.

水張り試験の一般的な湛水深さは?

答えを見る

50mm程度(設計・仕様書による)。

Q.

水張り試験の一般的な試験時間は?

答えを見る

24~48時間(設計・仕様書による)。

Q.

水張り試験はいつ(どの工程の前に)行うか?

答えを見る

仕上げ工事(タイル・保護コンクリート等)の施工前・防水面が隠れる前。

Q.

水張り試験と散水試験の違いは?

答えを見る

水張り試験(湛水試験)は水を張って静置する試験、散水試験は水を吹きつけて確認する試験。

まとめ

防水工事の種類と施工管理は防水・シーリングにまとめています。

防水層の立上りと端部処理を確認する

防水工事の種類と概要を確認する

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参考資料

・JASS 8 防水工事(日本建築学会)

・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)国土交通省

・JIS A 5758 建築用シーリング材

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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