けんせつる
2面接着と3面接着って、どっちがいいの?なんで使い分けるの?
この記事の要点
2面接着は目地の側面2面だけに接着し底面には接着しない方法で、目地のムーブメントへの追従性が高くシーリング材の破断を防ぎます。
3面接着は底面にも接着するため追従性が低下し、ムーブメント時にシーリング材が破断しやすくなります。外壁目地では2面接着が推奨されます。
防水工事の種類の中で、シーリング工事ではシーリング材がどの面に接着しているかによって2面接着と3面接着に分類されます。
この概念を正しく理解しないと、シーリング材の破断や防水性能の低下につながります。
目地(ジョイント)にシーリング材を充填すると、シーリング材は目地の左右の側面と目地の底面の計3面に接触します。
この3面すべてが接着した状態を3面接着、底面を接着させず左右の側面だけに接着した状態を2面接着といいます。ここは混乱しやすいところですね。
ザックリ言えば、動く目地(ワーキングジョイント)には2面接着、動かない目地(ノンワーキングジョイント)には3面接着が基本ということです。3面接着は動く目地では破断しやすいため避けます。
外壁の目地は、温度変化や地震などによって伸縮(ムーブメント)が繰り返し発生します。
3面接着の場合、目地が伸縮するとシーリング材は底面にも引っ張られるため、複雑な応力が生じます。この複雑な応力によってシーリング材が引き裂かれ、破断(割れ)が起きやすくなります。
2面接着の場合、底面には接着していないため、目地が伸縮しても左右の2面だけが動きます。シーリング材は単純な引張・圧縮変形だけに対応すればよく、ムーブメントへの追従性が高くなります。
例えば、外壁のALCパネル目地でバックアップ材を省略して3面接着にすると、冬は目地が広がり夏は縮むという繰り返しの中でシーリングが切れてきます。現場でシーリングが破断しているのを見たら、3面接着になっていないかを疑うとよいです。
2面接着を実現するために、底面への接着を防ぐ2つの方法があります。
| 方法 | 材料 | 使い方 |
|---|---|---|
| バックアップ材 | 発泡ポリエチレン棒など | 目地の奥に詰め、充填深さを調整しながら底面接着を防ぐ |
| ボンドブレーカー | ポリエチレンテープなど | 目地底面にテープを貼り、シーリング材の底面接着を防ぐ |
目地に深さがある場合はバックアップ材を使い、目地が浅くてバックアップ材が入らない場合はボンドブレーカーを使います。
バックアップ材とボンドブレーカーの材料規定は、公共建築工事標準仕様書(下図)に示されています。
二面接着・三面接着の施工規定は、公共建築工事標準仕様書(下図)に示されています。
混同しやすい用語の整理
2面接着は目地の左右側面だけに接着し、底面には接着しない方法です。ムーブメント追従性が高く、外壁目地で推奨されます。
3面接着は底面にも接着するため追従性が低く、シーリング材の破断が起きやすいです。
どちらも2面接着のために底面接着を防ぐ材料ですが、バックアップ材は目地の奥に詰める立体的な材料、ボンドブレーカーは底面に貼るテープ状の材料です。目地の形状によって使い分けます。
外壁目地でシーリング材が推奨される接着方法は2面接着か3面接着か?
2面接着(ムーブメント追従性が高いため)。
2面接着を実現するための2つの方法は?
バックアップ材(目地奥に詰める)とボンドブレーカー(底面にテープを貼る)。
3面接着でシーリング材が破断しやすい理由は?
底面にも接着しているため、目地のムーブメント時に複雑な応力が生じてシーリング材が引き裂かれるため。
防水工事の種類と施工管理は防水・シーリングにまとめています。
> バックアップ材とボンドブレーカーの詳細を確認する
> ワーキングジョイントとノンワーキングジョイントの違いを確認する
参考資料
・JASS 8 防水工事(日本建築学会)
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)国土交通省
・JIS A 5758 建築用シーリング材
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
2面接着・3面接着の使い分けはシーリング材の伸縮追従性に直結します。ワーキングジョイントは必ず2面接着とし、バックアップ材またはボンドブレーカーで3面目を絶縁してください。
接着面の選択ミスはシーリング材の早期破断につながります。