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タイル引張接着強度試験とは?0.4N/mm2の判定基準・打診検査のタイミングと施工管理ポイント

けんせつる

けんせつる

「タイル張り後に何を確認すればいいの?引張接着強度の基準値は何N/mm2以上なの?

打診検査って全部叩くの?」

この記事の要点

タイル工事の施工管理では張付け後の品質確認として2種類の検査を行います。

  • 引張接着強度試験:タイルを引張試験機で引き剥がし、接着力を測定する。判定基準は0.4N/mm2以上(公共建築工事標準仕様書)。試験は張付け後14日以上経過してから実施する。
  • 打診検査:打診ハンマー(テストハンマー)でタイル表面を叩き、音の変化(濁音)で浮きを確認する。新築工事では全面打診が基本。

タイル接着強度確認が必要な理由

外壁タイルは経年劣化・地震・温度変化による収縮膨張で浮きが生じると、剥落(はく落)して歩行者等に危険を及ぼす恐れがあります。建築基準法第12条に基づく定期調査(特殊建築物等の外壁調査)でも、タイルの浮きや剥落の確認が義務付けられています。

ザックリ言えば「タイルが落ちると事故になるから、張付け後に強度と浮きを必ず確認する」というのが引張試験・打診検査の目的ですね。施工時の確認だけでなく、竣工後の維持管理にもつながる検査です。

引張接着強度試験の基準・手順

公共建築工事標準仕様書(第15章 タイル工事)では次のとおり規定しています。

項目規定内容
判定基準0.4N/mm2以上(内装・外装とも)
試験のタイミング張付け後14日以上経過したのち実施
試験頻度100m2以下かつ各階1か所以上・施工場所ごとに3か所以上
判定方法引張試験機を試験体(現場でコアサンプリングしたタイル1枚)に取り付け、引張強度を測定

引張試験は破壊試験のため、試験した部位のタイルは後で補修が必要です。試験箇所を目立たない箇所(建物の隅・配管周り等)にするのが実務では一般的ですね。

打診検査の実施方法

打診検査は打診ハンマー(テストハンマー)でタイル表面を「コンコン」と叩き、響き渡る音の変化で浮きを確認します。浮きがあると「コンコン」から「ポンポン」に音が変わります。

浮きの補修基準と方法

打診検査で浮きが発見された場合の対応は次のとおりです。

管理人からのコメント

現場で起きることがあるトラブルとして「引張試験で一部が不合格になったが、追加試験を行わないまま補修で済ませた」ケースです。不合格が出た場合は追加試験箇所を増やし、不合格の原因(モルタルの配合・下地処理・養生期間)を特定して是正措置を取ることが重要です。

また、引張試験の結果は竣工書類として提出が必要なため、試験記録(試験日・箇所・結果・判定)を必ず残しておきましょう。

混同しやすい用語の整理

引張接着強度試験 vs 接着強度試験(接着剤)

引張接着強度試験(現場):施工後のタイルを現場で引き剥がして測定する破壊試験。0.4N/mm2以上が合格基準。


接着強度試験(材料):接着剤の製品試験(JIS A 5557等)。有機系接着剤は0.5N/mm2以上の規定。


→ 材料試験はメーカーが実施。現場試験は施工後に行う別の試験。

打診検査 vs 赤外線調査

打診検査:打診ハンマーで叩いて音で確認。正確だが時間がかかる。

高所は足場が必要。
赤外線調査(サーモグラフィ):外壁の温度分布を測定し、浮き部分の温度差で検出する。

足場不要・広範囲が短時間で確認できる。精度は打診より低い場合がある。


→ 建築物定期調査では打診・赤外線調査・ドローンのいずれかで実施できる(国交省告示)。

一問一答

Q1. タイル張り付け後の引張接着強度試験の判定基準はいくらか(公共建築工事標準仕様書)。

A. 0.4N/mm2以上。張付け後14日以上経過してから実施する。

Q2. 引張接着強度試験の試験頻度(公共建築工事標準仕様書)はいくらか。

A. 100m2以下かつ各階1か所以上・施工場所ごとに3か所以上。

Q3. 打診検査で「浮き」があるタイルの音はどう変わるか。

A. 正常なタイルは「コンコン」、浮きがあると「ポンポン」という音(濁音・空洞音)に変わる。

Q4. 新築工事のタイル外壁の打診検査は全面か、抜取りか。

A. 全面打診が基本。浮きが確認された場合は補修(アンカーピンニングまたは再張り)する。

まとめ

仕上げ・内装工事の施工管理は仕上げ・内装にまとめています。

参考資料

  • 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)国土交通省 第15章 タイル工事
  • JIS A 5557(外装タイル張り用有機系接着剤)
  • 建築基準法第12条(特殊建築物等の定期調査)
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建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

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