けんせつる
労働条件っていろいろあるけど、わざわざ書面で渡さないといけないのはどれなんだろう。
この記事の要点
令和7年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.48は、労働基準法の労働条件の明示に関する問題です。正解は選択肢2。就業の場所と従事すべき業務は、書面で交付しなければならない事項なんです。
令和7年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.48は、労働契約を結ぶときに使用者が書面で交付しなければならない労働条件を問う問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、書面で交付しなければならない労働条件にあたるものを選びます。
| 選択肢 | 書面交付の要否 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 不要 | 災害補償・業務外の傷病扶助は、定めをする場合に明示すればよい事項 |
| 2 | 必要 | 就業の場所・従事すべき業務は、書面で交付しなければならない事項 |
| 3 | 不要 | 安全及び衛生に関する事項は、定めをする場合に明示すればよい事項 |
| 4 | 不要 | 休職に関する事項は、定めをする場合に明示すればよい事項 |
書面で交付しなければならないのは、就業の場所及び従事すべき業務を含む限られた事項です。残りの3つは、その定めをする場合に明示すればよい事項なんです。
この問題では、労働条件のうち「書面で交付しなければならないもの」と「定めがあれば明示すればよいもの」を区別できるかが問われています。
労働基準法では、使用者は労働契約を結ぶとき、労働者に労働条件を明示しなければならないと決められています。
そのなかでも、特に重要な事項は書面で交付することが義務づけられているわけです。賃金、労働時間、契約期間、就業の場所と従事すべき業務などがこれにあたります。
ザックリ言えば、書面が必要なのは「働く前に必ず知っておくべき土台の条件」です。災害補償や安全衛生、休職などは、その制度を設ける場合に明示すればよい事項ということなんです。
ここは混乱しやすいところですね。「大事な事項=全部書面」と思い込むと、選択肢1・3・4を選んでしまいます。
選択肢1は「災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項」です。
これは、制度の定めをする場合に明示すればよい事項にあたります。書面での交付までは求められていません。
例えば、業務外でケガをしたときの扶助の取り決めがある場合に、その内容を知らせれば足りるという扱いなんです。
選択肢2は「変更の範囲を含む就業の場所及び従事すべき業務に関する事項」です。
これは書面で交付しなければならない労働条件にあたります。どこで、どんな仕事をするのかは、働き始める前に必ず確定させておく必要があるからなんです。
令和6年4月からは、就業場所や業務の変更の範囲まで明示することになりました。例えば「将来は他の現場へ異動の可能性がある」といった範囲も、あらかじめ書面で示すわけです。
選択肢3は「安全及び衛生に関する事項」です。
これも、定めをする場合に明示すればよい事項です。書面での交付は義務づけられていません。
もちろん現場の安全衛生は重要ですが、労働条件の「書面明示」というルールの枠では、別の扱いになっているということです。
選択肢4は「休職に関する事項」です。
休職の制度を設ける場合には明示が必要ですが、書面で交付しなければならない事項には含まれていません。
会社によって休職制度の有無や中身が違うため、定めがある場合に知らせれば足りる、という位置づけなんです。
労働条件の明示は「働く前の土台か、制度があれば知らせるものか」で線を引くと整理しやすくなります。
賃金・労働時間・就業場所・従事業務は土台なので書面が必要です。災害補償・安全衛生・休職は、定めがある場合に明示すればよい事項です。
就業場所と従事業務は書面で明示、休職や災害補償は定めがあれば明示とセットで覚えておけば、選択肢を取り違えにくくなるでしょう。
労働契約の締結に際し、就業の場所及び従事すべき業務に関する事項は、書面で交付する必要があるか。
書面で交付する必要があります。変更の範囲を含めて明示します。
休職に関する事項は、書面で交付しなければならない労働条件か。
書面交付は義務づけられていません。制度の定めをする場合に明示すればよい事項です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢2
労働条件の明示というと「全部書面で渡すんでしょ」と勘違いしがちなんです。でも、書面交付がいるのは賃金・労働時間・就業場所・従事業務など、必ず明示すべき限られた事項だけなんです。災害補償や安全衛生は、その定めをする場合に口頭でも明示すればよい事項なので、ここがひっかけになっているわけですね。