けんせつる
重ね継手の長さって、コンクリートの強度が違っても同じでいいんだっけ。
この記事の要点
令和7年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.20は、異形鉄筋の継手及び定着に関する問題です。正解は選択肢2。重ね継手の長さは強度などで変わります。
令和7年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.20は、異形鉄筋における継手及び定着に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 大梁の上端筋の継手位置はスパンの中央部とする |
| 2 | ×(誤り) | 重ね継手の長さは設計基準強度や鉄筋種類により変わる。係わらず同じではない |
| 3 | ○(正しい) | 継手には重ね継手・圧接継手・機械式継手・溶接継手等がある |
| 4 | ○(正しい) | フック付き定着の長さは定着起点からフックの折曲げ開始点までの距離とする |
選択肢2は、重ね継手の長さが設計基準強度に係わらず同じとしている点が誤りです。強度や鉄筋種類によって長さは変わります。
この問題では、重ね継手の長さが何で決まるかを理解できているかが問われています。
重ね継手は、2本の鉄筋を重ねてコンクリートの付着力で力を伝える継手なんです。
そのため、コンクリートの設計基準強度が高いほど付着力が強くなり、必要な重ね長さは短くできます。逆に強度が低ければ長く取る必要があるわけです。
さらに、鉄筋の種類(SD295やSD345など強度区分)やフックの有無でも長さは変わります。一律で同じということはないんですね。
選択肢1は大梁の上端筋の継手位置についての記述です。
梁には曲げの力がかかり、上端筋(上側の鉄筋)に大きな引張力が生じるのは、端部(柱に近い部分)です。
継手は応力の小さい位置に設けるのが原則なので、上端筋の継手は引張力が小さいスパンの中央部に置くわけです。記述のとおり適当です。
これが誤りを含む選択肢です。「重ね継手の長さは、コンクリートの設計基準強度に係わらず同じである」とありますが、ここが不適当なんです。
重ね継手の長さは、コンクリートの設計基準強度や鉄筋の種類によって変わります。
例えば、設計基準強度が高いコンクリートでは付着力が大きいため、重ね長さを短くできます。逆に強度が低ければ長く取る必要がありますね。
強度に係わらず一律というのは誤りなので、選択肢2は不適当ということです。
選択肢3は継手の種類についての記述です。
鉄筋の継手には、重ね継手・ガス圧接継手・機械式継手・溶接継手などがあります。
径の太い鉄筋では重ね継手が難しいため、圧接や機械式が使われますね。記述のとおり適当です。
選択肢4はフック付き定着の長さについての記述です。
フック付き定着とする場合、定着の長さは定着起点からフックの折曲げ開始点までの距離で測ります。
つまり、フックの曲げ部分やその先の余長は定着長さに含めないわけです。記述のとおり適当です。
重ね継手の長さは「付着力で決まる」と押さえると理解しやすくなります。
コンクリートの強度が高いほど付着力が強く、重ね長さは短くできます。だから一律ではないんです。
強度が高い→付着力が強い→重ね長さは短くできる、だから一律ではないと覚えると、選択肢2のひっかけに引っかからなくなるでしょう。
重ね継手の長さは、コンクリートの設計基準強度によって変わるか。
変わります。強度が高いほど付着力が強くなり、必要な重ね長さは短くできます。
フック付き定着の長さは、どこからどこまでの距離で測るか。
定着起点からフックの折曲げ開始点までの距離で測ります。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢2
「重ね継手の長さは一律で決まっている」と勘違いしがちなんですが、実は違います。重ね継手の長さはコンクリートの設計基準強度や鉄筋の種類によって変わるわけです。強度が高いほど鉄筋とコンクリートの付着がよくなり、必要な重ね長さは短くできます。