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令和7年度(後期)2級建築施工管理技士 No.4を解説、鋼材

けんせつる

けんせつる

鋼って1,000℃くらいで融けちゃうものなの。火事のときが心配だな。

この記事の要点

令和7年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.4は、鋼材に関する問題です。正解は選択肢4。

令和7年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.4は、鋼材に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢4

選択肢4は温度が違います。鋼の融点は約1,500℃前後で、1,000℃では融けないんです。高温になると強度はぐっと下がりますが、融けることと強度が落ちることは別ものだと押さえておきましょうね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) ヤング係数は常温では強度に関わらずほぼ一定
2 ○(正しい) SN400Bの引張強さの下限値は400N/mm²
3 ○(正しい) 炭素含有量が多くなると溶接性は低下する
4 ×(誤り) 鋼の融点は約1,500℃前後。1,000℃では融解しない

選択肢4は、鋼が約1,000℃で融解するとしている点が誤りで、実際の融点はもっと高い温度です。

この問題のポイント

この問題では、鋼材の基本的な性質をきちんと覚えているかが問われています。

特に引っかかりやすいのが、温度との関係です。鋼は高温で「弱くなる」のと「融ける」のがごっちゃになりやすいですね。

鋼の融点は約1,500℃前後です。1,000℃くらいでは融けませんが、強度はかなり低下します。

ザックリ言えば、火災で問題になるのは「融ける」ことではなく「やわらかくなって支えられなくなる」ことなんです。だから鉄骨には耐火被覆が必要になります。

選択肢1

選択肢1はヤング係数についての記述です。

ヤング係数は、材料の変形しにくさ(かたさ)を表す値ですね。鋼の場合、強度が違う鋼種でも常温でのヤング係数はほぼ同じ値になります。

例えば、強い鋼でも弱い鋼でも、同じ力をかけたときの伸び方はほぼ変わりません。記述のとおりで適当です。

選択肢2

選択肢2は建築構造用圧延鋼材 SN400B についての記述です。

SN材の名前についている数字は、引張強さの下限値を表しています。SN400なら400N/mm²ということなんです。

名前の数字がそのまま強さの目安になっているので、この記述は適当です。

選択肢3

選択肢3は炭素含有量と溶接性の関係についての記述です。

鋼は炭素が多いほど硬く強くなりますが、その分もろくなり、溶接したときに割れやすくなります。つまり溶接性は低下するわけです。

だから溶接して使う構造用鋼材は、炭素量を抑えたものが使われます。記述のとおりで適当です。

選択肢4

これが誤りを含む選択肢です。「約1,000℃で融解する」とありますが、温度が低すぎます。

鋼の融点は約1,500℃前後で、1,000℃では融けません。

ただし、500℃を超えるあたりから強度は大きく下がり始めます。融けてはいなくても、建物を支えられなくなるんです。

融点を1,000℃と言い切っている点が事実と異なるため、選択肢4は不適当ということです。

覚え方

鋼材と温度の関係は、「融ける」と「弱る」を分けて覚えると間違えません。

融けるのは約1,500℃前後とかなり高温です。一方、強度は500℃を超えると急に落ちていきます。

鋼は1,000℃では融けないが強度は大きく低下する、だから耐火被覆が必要とつなげて覚えると、選択肢4のようなひっかけに強くなるでしょう。

一問一答

Q.

鋼のおおよその融点は何℃か。

約1,500℃前後です。1,000℃では融けません。

Q.

鋼の炭素含有量が多くなると、溶接性はどうなるか。

低下します。硬くもろくなり、溶接部が割れやすくなるためです。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和7年度(後期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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