けんせつる
コンクリートって火に強いイメージだけど、強度はずっと変わらないんだっけ。
この記事の要点
令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.12は、コンクリートに関する問題です。正解は選択肢3。
令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.12は、コンクリートの性質に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 引張強度は圧縮強度に比べて著しく小さい |
| 2 | ○(正しい) | 単位水量が多くなると乾燥収縮が大きくなる |
| 3 | ×(誤り) | 長時間火熱を受けると圧縮強度は低下する。変わらないは誤り |
| 4 | ○(正しい) | 線膨張係数は常温で鉄筋とほぼ等しい |
選択肢3は、長時間火熱を受けても圧縮強度は変わらないとしている点が誤りで、正しくは熱を受けると強度は低下します。
この問題では、コンクリートの基本的な性質が4つ並べられています。
引張に弱いこと、水が多いと収縮が増えること、鉄筋と熱で同じくらい伸び縮みすること、ここまでは正しい記述ですね。
引っかかりやすいのが火熱の影響です。コンクリート自体は燃えませんが、高温に長くさらされると中の組織が壊れて、もろくなっていくんです。
不燃イコール強度が落ちない、ではないところがポイントになります。
選択肢1は引張強度と圧縮強度の関係についての記述です。
コンクリートは押す力(圧縮)には強いのですが、引っ張る力(引張)には弱い材料です。引張強度は圧縮強度の10分の1程度しかありません。
だからこそ、引張に弱い部分を鉄筋で補うのが鉄筋コンクリートなんです。記述のとおりなので適当ですね。
選択肢2は単位水量と乾燥収縮の関係についての記述です。
単位水量とは、コンクリート1立方メートルあたりに含まれる水の量のことです。水が多いほど、固まった後に乾いて縮む量が増えます。
例えば、水っぽいコンクリートはひび割れが出やすくなります。これは乾燥収縮が大きいためで、記述のとおり適当です。
これが誤りを含む選択肢です。「長時間火熱を受けても圧縮強度は変わらない」とありますが、実際には強度は低下します。
コンクリートは不燃材料なので燃えはしません。ただし、長く高温にさらされると内部の水分が失われ、強度をになうセメント水和物が分解していくんです。
その結果、火災を受けたコンクリートは圧縮強度が落ち、もろくなります。変わらないという記述は事実と反するため、選択肢3は不適当ということです。
選択肢4は線膨張係数についての記述です。
線膨張係数とは、温度が上がったときにどれだけ伸びるかを表す数値です。コンクリートと鉄筋は、常温ではこの値がほぼ等しいんです。
もし両者の伸び方が大きく違うと、温度変化のたびに鉄筋とコンクリートの間がずれてしまいます。値がほぼ同じだからこそ一体で働けるわけで、記述のとおり適当ですね。
コンクリートは「圧縮に強く引張に弱い」「水が多いと縮む」「鉄筋と熱で相性が良い」という3点が基本です。
そのうえで、火熱だけは別扱いだと押さえておきましょう。
コンクリートは不燃でも、長時間の火熱では圧縮強度が低下するとセットで覚えると、選択肢3のようなひっかけに引っかからなくなるでしょう。
コンクリートが長時間火熱を受けると、圧縮強度はどうなるか。
低下します。不燃材ですが、高温で内部組織が壊れて強度が落ちます。
コンクリートの引張強度は、圧縮強度と比べてどうか。
著しく小さく、おおむね10分の1程度です。だから引張は鉄筋で補います。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3
コンクリートは不燃材なので火に強いと思われがちですが、長時間火熱を受けると内部の水分が抜け、強度をになうセメント水和物が壊れて圧縮強度は低下するんです。火災後のコンクリートは健全とは限らない、ということですね。