けんせつる
中掘り工法って、細い杭を打つのに向いてるんだっけ。
この記事の要点
令和5年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.7は、基礎杭に関する問題です。正解は選択肢2。
令和5年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.7は、基礎杭に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 拡径断面のST杭は先端に使うと大きな支持力が得られる |
| 2 | ×(誤り) | 中掘り工法は杭径の大きなものの施工に適している |
| 3 | ○(正しい) | SC杭は継ぎ杭の上杭としてPHC杭と組み合わせて使う |
| 4 | ○(正しい) | 鋼杭の腐食対策は肉厚増し、塗装やライニングなど |
選択肢2は、中掘り工法を「杭径の小さなものの施工に適している」としている点が誤りで、正しくは杭径の大きなものに適しています。
この問題では、既製コンクリート杭や鋼杭の種類と施工法が問われています。
特に中掘り工法がどんな杭に向いているかは、つまずきやすいところですね。
中掘り工法は、杭の中空部(中の空洞)にスパイラルオーガを差し込み、先端の土を掘りながら杭を地中に沈めていく工法です。
掘った土は杭の中を通して上に排出します。なぜ大口径に向くかというと、オーガを通すには杭の中空部がある程度太くないといけないからなんです。
選択肢1はST杭についての記述です。
ST杭は先端に拡径断面を持つ遠心力高強度プレストレストコンクリート杭です。先端が太くなっているので、支持地盤との接触面積が増えます。
面積が増えれば大きな支持力が得られるわけです。記述のとおりなので適当ですね。
これが誤りを含む選択肢です。「中掘り工法は、杭径の小さなものの施工に適している」とありますが、ここが誤りなんです。
中掘り工法は、杭の中空部にオーガを差し込んで掘る工法です。オーガを通すには太さが要るので、杭径の大きなものの施工に適しています。
逆に細い杭は中空部が狭く、オーガが入りません。適している杭径が逆になっているため、選択肢2は不適当ということです。
選択肢3はSC杭についての記述です。
SC杭は外殻に鋼管をかぶせたコンクリート杭で、曲げに強いのが特長です。地震時に曲げが大きくなる地表に近い上杭として使われます。
下側のPHC杭と組み合わせて継ぎ杭にするわけですね。記述のとおりなので適当です。
選択肢4は鋼杭の腐食対策についての記述です。
鋼杭は地中で腐食するおそれがあります。その対策として、あらかじめ肉厚を厚くしておく方法や、塗装・ライニングで表面を保護する方法が用いられます。
記述のとおりなので適当ですね。
中掘り工法は、「中空部にオーガを通す」という仕組みから杭径を判断すると間違えにくくなります。
オーガを通すには太さが要るので、中掘り工法は大口径の杭に適しています。
中掘り工法はオーガを通すため杭径の大きなものに適するとセットで覚えると、選択肢2のような向き不向きのひっかけに引っかからなくなるでしょう。
杭の中空部から土を排出しながら沈める中掘り工法は、杭径の大小どちらの施工に適しているか。
杭径の大きなものに適しています。中空部にオーガを通す必要があるためです。
SC杭は一般に、継ぎ杭のどの位置でどの杭と組み合わせて用いられるか。
継ぎ杭の上杭として、PHC杭と組み合わせて用いられます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢2
中掘り工法は杭径の大きなものの施工に適しているんです。小さい杭向きと勘違いしがちですが、杭の中空部にオーガを差し込んで掘るので、ある程度太い杭でないと中掘りができませんね。大口径向き、と押さえておきましょう。