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令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 No.42を解説、外壁仕上げの改修工法

けんせつる

けんせつる

ひび割れと浮きって、同じ直し方でいいんだっけ。

この記事の要点

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.42は、外壁仕上げの劣化とその改修工法に関する問題です。正解は選択肢1・3。ひび割れには樹脂注入、浮きにはアンカーピンニングが基本で、工法の組み合わせが入れ替わっているからです。

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.42は、外壁仕上げの劣化とその改修工法に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題は施工管理法の能力問題で、4つの記述のうち、不適当なものを2つ選びます。

正解:選択肢1・3

外壁の改修は「劣化の形」と「直し方」を正しく組み合わせるのがすべてなんです。ひび割れには樹脂を流し込み、浮きにはピンで留め直すのが基本で、この対応をひっくり返した出題が一番ねらわれます。Uカットシール材充填工法は線状のひび割れ用で、面で浮いたタイルには使わない、と押さえておきましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 打放し面のひび割れは、樹脂注入工法などで改修する
2 ○(正しい) 劣化した既存複層仕上塗材は、高圧水洗で除去する
3 ×(誤り) タイルの浮きは、アンカーピンニングなどで改修する
4 ○(正しい) モルタル塗りの浮きは、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法で改修する

選択肢1は、ひび割れにポリマーセメントモルタル充填工法を使った点が誤りなんです。選択肢3は、タイルの浮きにUカットシール材充填工法を使った点が誤りで、これはひび割れ用なわけです。

この問題のポイント

外壁の改修では、劣化の種類に合った工法を選ぶことが大切です。劣化の形を見て、直し方を決めるわけです。

大きく分けると、「ひび割れ」を直す工法と、「浮き」を直す工法があります。ここの組み合わせが混乱しやすいところですね。

線状のひび割れには、すき間に樹脂を流し込む樹脂注入工法や、溝を切って充填するUカットシール材充填工法を使います。

一方、仕上げ材が下地から離れて浮いている場合は、アンカーピンニングでピンを打ち込み、樹脂で固定し直す工法を使うんです。

選択肢1

これが不適当な選択肢の一つです。「コンクリート打放し面のひび割れを、ポリマーセメントモルタル充填工法で改修した」とあります。

ポリマーセメントモルタル充填工法は、欠損やはがれた部分を埋め戻すための工法です。細いひび割れには向きません。

ひび割れには、すき間に樹脂を注入する樹脂注入工法などが適しています。工法の選び方が合っていないため、選択肢1は不適当です。

選択肢2

選択肢2は、既存の複層仕上塗材の除去についての記述です。

劣化した複層仕上塗材は、高圧水洗で除去します。高い水圧で古い塗膜を洗い流すわけです。

例えば塗り替えの前に、もろくなった塗膜を残すと新しい仕上げが密着しません。記述のとおりなので適当ですね。

選択肢3

これがもう一つの不適当な選択肢です。「タイル張り仕上げの浮きを、Uカットシール材充填工法で改修した」とあります。

Uカットシール材充填工法は、ひび割れに沿って溝を切り、シール材を詰めるひび割れ用の工法です。

タイルが面で浮いている場合は、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法などで固定し直します。劣化の形と工法が合っていないため、選択肢3は不適当ということです。

選択肢4

選択肢4は、モルタル塗り仕上げの浮きについての記述です。

モルタル塗りの浮きは、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法で改修します。浮いた部分にピンを打ち、樹脂を注入して下地に固定するわけです。

浮きを留め直す代表的な工法なんです。記述のとおりなので適当ですね。

覚え方

外壁の改修は「ひび割れか、浮きか」で工法を分けると間違えにくくなります。

線状のひび割れは樹脂注入やUカットシール材充填、面で離れている浮きはアンカーピンニング、と整理します。

ひび割れは樹脂注入、浮きはアンカーピンニングとセットで覚えると、選択肢1・3のような工法の入れ替えを見抜けるでしょう。

一問一答

Q.

コンクリート打放し面のひび割れには、どのような改修工法が適しているか。

樹脂注入工法などです。すき間に樹脂を流し込んで補修します。

Q.

タイル張り仕上げの浮きには、どのような改修工法が適しているか。

アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法などです。ピンと樹脂で下地に固定し直します。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度(後期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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