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令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 No.25を解説、セメントモルタル塗り

けんせつる

けんせつる

吸水調整材って、しっかり厚く塗ったほうがくっつきそうな気がするけど、どうなんだろう。

この記事の要点

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.25は、コンクリート壁下地のセメントモルタル塗りに関する問題です。正解は選択肢1。吸水調整材を厚膜に塗ると逆効果になるからです。

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.25は、コンクリート壁下地のセメントモルタル塗りに関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢1

吸水調整材は、下地の吸い込みを抑える薄い膜なんです。厚膜に塗ると、かえってその膜が滑りの層になって、モルタルが付かなくなるわけです。たっぷり塗ったほうが接着しそうに思いがちですが、これが一番危ない勘違いですね。吸水調整材は薄く均一に、と覚えておきましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 吸水調整材は薄く塗る。厚膜にすると接着力がかえって低下する
2 ○(正しい) 下塗りは吸水調整材塗りの後、時間をおいてから行う
3 ○(正しい) 総塗り厚が厚い部分はアンカーピンとネットで補強する
4 ○(正しい) タイル下地となるモルタル面は木ごてで仕上げる

選択肢1は、吸水調整材を厚膜となるように塗るとした点が誤りで、正しくは薄く塗ります。

この問題のポイント

この問題では、モルタル塗りの下準備と各工程の意味が問われています。

特に吸水調整材の役割は混乱しやすいところですね。

吸水調整材は、コンクリート下地がモルタルの水分を吸いすぎないように、表面に薄い膜をつくる材料です。水分が急に抜けるとモルタルがうまく固まらないんです。

ただし、塗りすぎると話が変わります。膜が厚くなると、その膜自体がツルツルした層になって、逆にモルタルが付きにくくなるわけです。

選択肢1

これが誤りを含む選択肢です。吸水調整材を「接着力を増強するため、厚膜となるように十分塗布した」としています。

吸水調整材は薄く均一に塗るのが正しい使い方です。なぜかというと、厚く塗ると膜が滑りの層になって、モルタルとの接着をかえって悪くするからなんです。

例えば下地に水たまりができるほど塗ると、その上のモルタルは付かずに浮いてしまいます。

「厚膜にすれば接着力が増す」という考え方が逆なので、選択肢1は不適当ということです。

選択肢2

選択肢2は下塗りのタイミングについての記述です。

吸水調整材を塗った直後は、まだ膜が乾いていません。すぐに下塗りすると、膜がモルタルに巻き込まれてしまいます。

そこで一定の時間をおいて、膜が落ち着いてから下塗りを行います。記述のとおりなので適当です。

選択肢3

選択肢3は総塗り厚が厚い部分の補強についての記述です。

つけ送りを含めて総塗り厚が40mmになるような厚い部分は、モルタルが自重で落ちやすくなります。

そこで下地にアンカーピンを打ち、ネットを取り付けて補強します。記述のとおりなので適当です。

選択肢4

選択肢4はタイル下地の仕上げについての記述です。

タイルを後で張る下地は、適度にざらついていたほうが張付けモルタルが食いつきます。金ごてでツルツルにすると食いつきが悪くなるんです。

そこで木ごてで仕上げて、適度な粗さを残します。記述のとおりなので適当です。

覚え方

吸水調整材は、「薄い膜で水の吸い込みを抑える」と役割で覚えると整理できます。

厚く塗ると膜が滑り層になって逆効果、という流れを押さえておきましょう。

吸水調整材は薄く塗る、厚膜は接着力を下げるとセットで覚えると、選択肢1のような言い回しに引っかからなくなるでしょう。

一問一答

Q.

吸水調整材は厚く塗るべきか、薄く塗るべきか。

薄く塗ります。厚膜にすると膜が滑り層になって接着力がかえって下がります。

Q.

タイル下地となるモルタル面は、何ごてで仕上げるか。

木ごてです。適度な粗さを残して張付けモルタルの食いつきをよくします。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度(後期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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