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令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 No.15を解説、距離測量の補正

けんせつる

けんせつる

鋼製巻尺の測定値って、湿度で補正する必要があるんだっけ。

この記事の要点

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.15は、距離測量における測定値の補正に関する問題です。正解は選択肢3。鋼製巻尺は湿度では伸縮しないので湿度補正は行わないからです。

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.15は、距離測量における測定値の補正に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢3

鋼製巻尺は温度で伸び縮みするので温度補正は行いますが、湿度では伸縮しないので湿度補正は行わないんです。「金属は熱で伸びるが、湿気では伸びない」と考えると間違えにくいですね。湿度補正は鋼製巻尺の補正にはない、と覚えておきましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 光波測距儀では気象補正を行う
2 ○(正しい) 光波測距儀では反射プリズム定数補正を行う
3 ×(誤り) 鋼製巻尺では温度補正を行うが、湿度補正は行わない
4 ○(正しい) 鋼製巻尺では尺定数補正を行う

選択肢3は、鋼製巻尺で「湿度補正を行った」としている点が誤りで、鋼は湿度では伸縮しないため湿度補正は行わないわけです。

この問題のポイント

この問題では、測量機器ごとに必要な補正の種類が問われています。

特に鋼製巻尺と光波測距儀で、補正項目が異なる点が狙われやすいところですね。

鋼製巻尺は金属なので温度で伸び縮みします。そのため温度補正は必要です。しかし湿気で長さは変わらないので、湿度補正は行いません。

一方の光波測距儀は光(電磁波)を使うため、空気の状態を表す気象補正が必要になるんです。

選択肢1

選択肢1は光波測距儀の気象補正についての記述です。

光波測距儀は光の速さをもとに距離を測ります。光の進み方は気温や気圧で変わるので、気象補正が必要です。

記述のとおりで適当ですね。

選択肢2

選択肢2は反射プリズム定数補正についての記述です。

光波測距儀は、相手側に置いた反射プリズムで光を返して距離を測ります。プリズムには固有のずれ(定数)があるため、その補正を行います。

記述のとおりで適当です。

選択肢3

これが誤りを含む選択肢です。「鋼製巻尺を用いた測量において、湿度補正を行った」とありますが、鋼製巻尺に湿度補正という補正はありません。

鋼製巻尺は金属なので、温度では伸び縮みしますが、湿度では伸縮しません。したがって湿度補正は不要なんです。

鋼製巻尺に必要なのは温度補正です。存在しない補正を挙げているため、選択肢3は不適当ということです。

選択肢4

選択肢4は尺定数補正についての記述です。

巻尺には製造上のわずかな誤差(尺定数)があります。基準と比べてどれだけずれているかを補正するのが尺定数補正です。

例えば、わずかに長めの巻尺ならその分を差し引くわけです。記述のとおりで適当です。

覚え方

補正は、機器が何の影響を受けるかで分けると整理できます。

鋼製巻尺は温度と尺定数、光波測距儀は気象とプリズム定数を補正します。

鋼製巻尺は温度補正、湿度補正は行わないとセットで覚えると、選択肢3のような引っかけに惑わされなくなるでしょう。

一問一答

Q.

鋼製巻尺を用いた距離測量で、行わない補正は何か。

湿度補正です。鋼は湿度で伸縮しないため不要です。温度補正は行います。

Q.

光波測距儀を用いた測量で行う、空気の状態に対する補正を何というか。

気象補正です。気温や気圧で光の進み方が変わるためです。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度(後期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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