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令和3年度(前期)2級建築施工管理技士 No.5 を解説、鉄筋コンクリート構造

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令和3年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.5 は、鉄筋コンクリート構造に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

この問題は、鉄筋コンクリート構造の基本(出隅主筋のフック・圧縮鉄筋とクリープ・上端筋下端筋の付着・付着応力度)を横断で問うものです。なかでも引っかけの核心は1点、コンクリートの設計基準強度が高いほど、許容付着応力度は大きくなることです。

強いコンクリートほど鉄筋をがっちりつかむという関係を、逆向きに書いてくる引っかけです。大小の向きを取り違えないかが分かれ目になります。

※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢4(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 柱の出隅部の主筋末端には定着のためフックを付け、施工は正しい
2 ○(正しい) 圧縮側鉄筋を増やすと長期のクリープたわみが小さくなり、説明は正しい
3 ○(正しい) 許容付着応力度は上端筋より下端筋のほうが大きく、説明は正しい
4 ×(誤り) 設計基準強度が高いほど許容付着応力度は大きくなる「低くなる」とした点が誤り

選択肢4が「設計基準強度が高いほど許容付着応力度は低くなる」とした点が誤りで、正しくは強度が高いほど付着応力度も大きくなります。

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選択肢4のポイント(ここが誤り)

付着応力度は、鉄筋とコンクリートの境界面で、どれだけしっかり力を伝え合えるかを示す値です。鉄筋の定着が効くのも、この付着があるからです。

付着は、コンクリートが鉄筋を握り締める力で生まれます。コンクリートが緻密で強い(設計基準強度が高い)ほど握る力も強くなるので、許容付着応力度も大きくなります。

基準でも許容付着応力度は設計基準強度に応じて定められ、強度が高いほど大きい値が与えられます。両者は同じ向きに動くわけです。

問題文は「設計基準強度が高くなると許容付着応力度は低くなる」と大小を逆に述べており、ここが誤りなんです。強いコンクリートほど鉄筋をしっかりつかむ、という基本で見抜けます。

覚え方

  • 設計基準強度が高い=許容付着応力度も大きい(同じ向き)
  • 許容付着応力度は下端筋>上端筋(上端は下に空隙ができやすく不利)
  • 圧縮側鉄筋を増やすと長期のクリープたわみが減る
  • 柱の出隅主筋の末端にはフックを付ける

理解度チェック

Q.

コンクリートの設計基準強度が高くなると、許容付着応力度はどうなるか。

大きくなります。強いコンクリートほど鉄筋を強く握り締めるためで、両者は同じ向きに動きます。

Q.

許容付着応力度は、上端筋と下端筋のどちらが大きいか。

下端筋のほうが大きくなります。上端筋は打込み時に下側へ空隙やブリーディング水がたまりやすく、付着に不利だからです。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和3年度(前期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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