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令和2年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.11 を解説、鋼の性質

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令和2年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.11 は、鋼の一般的な性質に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

この問題は、鋼の性質を左右する炭素量と、弾性・溶接性・熱処理の基本を横断で問うものです。引っかけの核心は1点で、炭素量が増えたときの強さとねばり(粘り強さ・伸び)が逆方向に動くことです。「強くなる」と「ねばる」を同じ向きと思い込むと足をすくわれます。

※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢1(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 炭素量が多くなると、ねばり強さや伸びは小さくなる(もろくなる)。大きくなるとした点が誤り
2 ◯(正しい) 弾性限度内なら、引張荷重を取り除くと変形が消えて元の状態に戻る
3 ◯(正しい) 炭素量が多くなると溶接部が硬くもろくなりやすく、溶接性は低下する
4 ◯(正しい) 焼入れ・焼戻しなどの熱処理で、強度や硬さといった機械的性質を変えられる

選択肢1の「炭素量が多いほどねばり強さや伸びが大きくなる」という記述が誤りで、実際は逆に小さくなります。

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選択肢1のポイント(ここが誤り)

鋼は鉄に炭素を加えた合金で、炭素の含有量によって性質が大きく変わります。

炭素が増えると、引張強さや硬さは上がります。ところが、そのぶん伸び(どれだけ伸びてから切れるか)やねばり強さ(粘って衝撃に耐える力)は下がり、もろくなります。硬くて強い反面、急に割れやすい性質になるということです。

選択肢1はこの関係を取り違えて、「炭素量が多いほどねばり強さや伸びが大きくなる」としています。強さとねばりは逆方向に動くのが鋼の基本なので、ここが最も不適当な記述なんです。

同じ理由で、炭素が多い鋼は溶接性も下がります。溶接の熱で急冷される部分が硬くもろくなり、割れが入りやすくなるためです。選択肢3が正しいのも、この性質の延長線上にあります。

覚え方

  • 炭素量が増える=強さ・硬さは上昇、ねばり強さ・伸びは低下(逆方向)
  • 炭素量が増える=溶接性も低下(硬くもろくなり割れやすい)
  • 弾性限度内=荷重を取り除けば元に戻る
  • 熱処理(焼入れ・焼戻し)で機械的性質を変えられる

理解度チェック

Q.

鋼は炭素含有量が多くなると、ねばり強さや伸びはどうなるか。

小さくなります(もろくなります)。強度や硬さは上がりますが、伸び・ねばり強さは低下します。強さとねばりは逆方向に動くのが基本です。

Q.

炭素量の多い鋼は溶接しやすいか、しにくいか。

しにくくなります。溶接の熱で急冷された部分が硬くもろくなり割れやすいため、炭素量が多いほど溶接性は低下します。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和2年度(後期)2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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