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平成30年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.6 を解説、鉄骨構造の接合

平成30年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.6 は、鉄骨構造の接合に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 高力ボルト摩擦接合の応力の伝え方
  2. 普通ボルト使用の規模制限
  3. 溶接と高力ボルト併用継手の耐力
  4. 隅肉溶接の説明

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

溶接は、隅肉溶接と開先溶接の違いをイメージできると間違えないんです。母材の合わせ方が違いますね。

選択肢4は母材端部を切り欠いて開先をとり溶着金属を盛るのを隅肉溶接としていますが、これは開先溶接の説明で誤りです。隅肉溶接は母材を重ねたり直交させて、隅の部分に溶着金属を盛る溶接なんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 高力ボルト摩擦接合は締付けで生じる部材間の摩擦力で応力を伝える
2 ◯(正しい) 普通ボルト使用の建築物は延べ面積・軒高・張り間に規模の制限がある
3 ◯(正しい) 高力ボルトを先に締めれば、溶接との併用継手で両者の許容耐力を加算できる
4 ×(誤り) 開先をとって溶着金属を盛るのは開先溶接。隅肉溶接は隅に溶着金属を盛る

選択肢4のポイント(ここが誤り)

溶接の代表的な方法に、隅肉溶接と開先溶接があります。母材をどう合わせて、どこに溶着金属を盛るかが違うんです。

開先溶接は、突き合わせる母材の端部を切り欠いてV字などの開先(グルーブ)をつくり、その溝に溶着金属を盛り込んで一体化させる溶接です。選択肢4の文章は、まさにこの開先溶接の説明になっています。

一方の隅肉溶接は、母材を重ねたり直交させたりして、その隅にできる入隅部分に三角形状に溶着金属を盛る溶接です。開先はとりません。

例えば、ガセットプレートを柱に取り付けるときの三角形のビードが隅肉溶接です。

ザックリ言えば、開先をとるのが開先溶接、隅に盛るのが隅肉溶接、ということです。

覚え方

  • 開先溶接=母材に開先をとって溝に溶着金属を盛る
  • 隅肉溶接=母材の隅に三角形状に溶着金属を盛る
  • 高力ボルト摩擦接合=部材間の摩擦力で応力伝達

一問一答

Q.

母材端部を切り欠いて開先をとり、その溝に溶着金属を盛る溶接は何溶接か。

開先(グルーブ)溶接です。隅肉溶接は母材を重ねたり直交させて、その隅に溶着金属を盛る溶接で、開先はとりません。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成30年度(後期)2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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