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平成28年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.79 を解説、あと施工アンカー

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平成28年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.79 は、耐震壁を増設する場合のあと施工アンカーに関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

既存建物に耐震補強として壁を増設するとき、新しい壁を既存の柱・梁につなぐのがあと施工アンカーです。穿孔後の孔内清掃、金属系と接着系の違い、アンカー筋の種類や先端加工といった定着の基本が問われます。

引っかけの核心は1点、接着系アンカーに使うアンカー筋の種類です。樹脂との付着で効かせるので異形鉄筋を使うのに、丸鋼を使うとした記述が混ぜてあります。丸鋼と異形鉄筋の取り違えに気づけるかが分かれ目です。

※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢3(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 穿孔後は孔内の粉じんを除去して清掃する
2 ◯(正しい) 金属系アンカーは打込みで拡張させて定着する
3 ×(誤り) 接着系のアンカー筋は異形鉄筋、丸鋼は付着不足で不適
4 ◯(正しい) カプセル型用の筋先端を斜め45度に切断加工する

選択肢3は、接着系アンカーのアンカー筋に丸鋼を用いるとした点が誤りです。樹脂との付着で力を伝える接着系では、表面に節のある異形鉄筋を使います。

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

あと施工アンカーには、打込みで先端を拡張させて引っかける金属系と、孔に詰めた樹脂の付着で固める接着系があります。選択肢3が問うのは接着系のほうです。

接着系アンカーは、ドリルで開けた孔に接着剤(樹脂)を充填し、そこへアンカー筋を差し込んで固めます。力は、孔のコンクリートと樹脂、樹脂とアンカー筋という付着を介して伝わります。鉄筋表面と樹脂がしっかり噛み合うほど、引抜きに強くなるわけです。

だからアンカー筋には、表面にリブや節のある異形鉄筋を使います。節が樹脂に食い込んでがっちり付着し、抜けにくくなります。一方、選択肢3の丸鋼は表面がなめらかで、樹脂との付着が不足し、引抜きに対して滑り抜けやすいため使いません。

つまり付着で効かせる接着系に、付着の悪い丸鋼を組み合わせている点が誤りです。なお選択肢4のカプセル型でアンカー筋先端を斜めに加工するのは、ガラス管を割って樹脂をよく撹拌するための正しい処理です。

覚え方

  • 接着系アンカーのアンカー筋=異形鉄筋(節が樹脂に食い込み付着で効く)
  • 丸鋼は表面なめらか=付着不足で使わない
  • カプセル型は筋先端を斜め45度に加工してガラス管を割り撹拌

理解度チェック

Q.

接着系アンカー(カプセル型)に用いるアンカー筋は、丸鋼でよいか。

丸鋼では不適切です。樹脂との付着で力を伝えるため、表面に節のある異形鉄筋を使います。丸鋼は表面がなめらかで付着が不足します。

Q.

接着系アンカーと金属系アンカーで、力の伝わり方はどう違うか。

接着系は孔に充填した樹脂とアンカー筋の付着で力を伝えます。金属系は打込みで先端を拡張させ、コンクリートに機械的に引っかけて定着させます。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成28年度 2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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