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平成28年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.76 を解説、鉄骨の溶接

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平成28年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.76 は、鉄骨の溶接に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

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この問題のポイント

鉄骨の溶接は、開先面の清掃、低温時の予熱、エンドタブの使用、そして溶接後に生じたひずみの直し方まで、前後の段取りがまとめて問われます。

引っかけの核心は1点、溶接ひずみの矯正方法です。冷えるときに反るひずみは加熱して直すのが現場の定番なのに、「加熱して矯正してはならない」と逆に書いてあります。加熱矯正という手段を知っているかが分かれ目です。

※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢3(最も不適当な記述)

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 開先面の油・さび・水分は除去してから溶接する
2 ◯(正しい) 気温が低いときは予熱して溶接する
3 ×(誤り) 溶接後のひずみは加熱矯正で行える、加熱禁止は誤り
4 ◯(正しい) エンドタブで始終端の欠陥を避ける

選択肢3は、溶接後のひずみを加熱して矯正してはならないとした点が誤りです。実際には加熱矯正が現場で広く使われる正しい方法で、加熱禁止という主張そのものが事実と逆です。

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

溶接は鉄を溶かして接合します。溶けた金属が冷えて固まるときに体積が縮むので、その引っ張りで部材が反ったり曲がったりするひずみが生じます。鉄骨では避けられない現象です。

このひずみを直す代表的な手段が加熱矯正です。反った部分や、それと反対側を局部的に加熱して冷やすと、加熱した箇所が縮んで反りが戻ります。線状に加熱する線状加熱や、点で加熱する点状加熱がそれにあたります。

例えば反った梁のフランジに沿って帯状に加熱すると、冷却時にその線が縮み、部材がまっすぐに戻っていきます。プレスで押し戻す機械的な矯正と並ぶ、ごく一般的なやり方なんです。

選択肢3はこれを「加熱して矯正してはならない」と述べていますが、加熱矯正は適切な温度管理のもとで認められた方法です。加熱を一律に禁じる記述になっている点が誤りなわけです。ただし鋼材によっては上限温度が定められており、それを超えると材質が劣化する点には注意します。

覚え方

  • 溶接ひずみは加熱矯正(線状・点状加熱)で直す/「加熱してはならない」は誤り
  • 冷却時に縮む性質を利用=加熱した箇所が縮んで反りが戻る
  • 温度の上限管理は必要(高温すぎると材質が劣化)

理解度チェック

Q.

溶接で生じたひずみの矯正に、加熱を用いてよいか。

用いてよいです。線状加熱などの加熱矯正は、適切な温度管理のもとで認められた一般的な方法です。「加熱してはならない」は誤りです。

Q.

加熱矯正で反りが戻るのはなぜか。

加熱した部分が冷えるときに縮むためです。反った側やその反対側を局部的に加熱して冷やすと、その箇所が縮んで部材がまっすぐに戻ります。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成28年度 2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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