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平成27年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.77 を解説、鉄骨の溶接

平成27年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.77 は、鉄骨の溶接に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. ガスシールドアーク半自動溶接の風速による中止
  2. 隅肉溶接の有効長さの最小値
  3. 溶接部の表面割れの補修方法
  4. 気温が−5℃を下回るときの溶接の可否

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

「加熱すれば溶接できる温度」と「そもそも溶接しない温度」を混同しやすいんです。ここは混乱しやすいところですね。

選択肢4は−5℃を下回っても加熱して溶接するとしていますが違います。−5℃を下回ると原則として溶接は中止します。−5℃を下回ったら溶接しないと覚えましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 風速2m/s以上が想定されたので溶接を中止する
2 ◯(正しい) 隅肉溶接の有効長さはサイズの10倍以上かつ40mm以上
3 ◯(正しい) 表面割れは両端から50mm以上はつり船底型に補修する
4 ×(誤り) 気温が−5℃を下回ると原則として溶接を中止する

選択肢4のポイント(ここが誤り)

選択肢4は、気温が−5℃を下回ったので、接合部より100mmの範囲の母材を加熱して溶接したとしています。

ところが、これは不適です。気温が−5℃を下回る場合は、原則として溶接を行いません。中止が正しい判断です。

なぜかというと、気温が低すぎると溶接金属が急激に冷えて、割れなどの欠陥が起きやすくなるからです。

ここで混同しやすいのが、−5℃から5℃までの温度帯です。この範囲なら、接合部周辺の母材を加熱すれば溶接してよい、とされています。

つまり、加熱して溶接できるのは−5℃以上のときの話です。−5℃を下回ったら、加熱という対策ではなく溶接そのものを中止するわけです。

例えば真冬の早朝で−6℃なら、いくら母材を温めても作業は見送り、気温が回復してから溶接します。

ザックリ言えば、−5℃を下回ったら溶接は中止、−5〜5℃なら母材を加熱して溶接、ということです。

覚え方

  • 気温が−5℃を下回ると原則として溶接を中止
  • −5〜5℃なら母材を加熱して溶接できる
  • 風速2m/s以上でも溶接を中止する

一問一答

Q.

作業場所の気温が−5℃を下回るとき、鉄骨の溶接はどうするか。

原則として溶接を中止します。母材を加熱して溶接するのは−5〜5℃のときで、−5℃を下回って加熱溶接するという記述は誤りです。

平成27年 2級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成27年度 2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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