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合成樹脂塗床(塗床工事)とは?エポキシ・ウレタンの工法と金ごて仕上げ・施工管理ポイント

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けんせつる

けんせつる

工場や厨房の床に塗る「塗床」って、どんな種類があるの?

下地は普通のコンクリートのままでいいの?

この記事の要点

合成樹脂塗床とは、コンクリート床の上にエポキシ樹脂やウレタン樹脂を塗り、耐久性・耐薬品性・清掃性のある床に仕上げる工事です。工場・倉庫・厨房・駐車場などに使われます。

施工管理では、次の3点が確認の要になります。

  • 下地は金ごて仕上げ:流しのべ工法やコーティング工法のベースコートは、下地コンクリートを金ごてで平滑に仕上げる。木ごてでは粗くて不適。
  • 可使時間・塗布量:樹脂は可使時間内に使い切る。弾性ウレタンの1回の塗布量は2kg/m²を超えない。
  • 下地の乾燥:ウレタン樹脂は湿気と反応するため、下地が乾いた状態で施工する。

まず、塗床がどんな層でできているのかを断面で押さえます。

合成樹脂塗床の層構成模式図。金ごて仕上げの下地コンクリートの上に、プライマー・塗床材(ベースコート)・トップコートと防滑骨材を重ねる
金ごてで平滑に仕上げた下地コンクリートの上に、プライマー → 塗床材 → トップコート(必要に応じ防滑骨材)を重ねる。(模式図で、各層の厚さは実寸ではありません)

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合成樹脂塗床の種類

樹脂・工法特徴・用途
エポキシ樹脂系(流しのべ工法)材料が自重で水平に広がるセルフレベリング工法。平滑で美観に優れる。下地は金ごて仕上げが必要
エポキシ樹脂系(コーティング工法)ローラー・金ごてで薄く塗る。安価で工場・倉庫に多い。ベースコートは金ごてで塗り付ける
エポキシ・ウレタン樹脂系(モルタル工法)樹脂に骨材を混ぜたモルタル状を金ごてで塗る。厚膜で重歩行・重荷重に強い
ウレタン樹脂系(弾性)ゴム状の弾力があり、衝撃をやわらげる。耐摩耗性に優れる

エポキシは硬く耐薬品性・平滑性に優れ、ウレタンは弾力があり衝撃・摩耗に強い、という使い分けです。防滑が必要な場所では、トップコートの1層目を塗ると同時に骨材を散布して滑り止めにします。

下地と施工のポイント

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施工管理での確認ポイント

過去問でどう問われたか

合成樹脂塗床は、令和6年から令和7年まで1級・2級で問われています。引っかけは大きく2パターンです。

年度・級・No. 問われ方/引っかけ
1級 令和6年 No.37 流しのべ工法の下地を木ごて仕上げとした → 金ごて仕上げ ←①こて
1級 令和7年 No.56 コーティング工法のベースコートを木ごてで塗るとした → 金ごて ←①こて
2級 令和6年前期 No.14 ウレタン塗床は汚れが付着しにくいとした → 付着しやすい ←②性質

つまり流しのべ工法の下地やコーティングのベースコートは金ごて仕上げ(木ごては誤り)、ウレタン塗床は汚れが付着しやすい。こての種類と性質の取り違えが誤りです。各行は該当する過去問解説にリンクしています。

管理人からのコメント

塗床のトラブルは、下地で決まると言ってよいほどです。下地が木ごてのままで粗い、乾いていない、油や汚れが残っている。こうした下地のまま塗ると、ふくれ・はがれ・発泡が出ます。塗る前に金ごて仕上げ・乾燥・清掃を確認するのが最優先です。

特にウレタン系は湿気で発泡しやすいので、雨後や地下など湿度の高い条件では、下地の含水率を確かめてから施工します。

混同しやすい用語の整理

エポキシ樹脂系 と ウレタン樹脂系

エポキシ樹脂系は硬く、耐薬品性・平滑性・密着性に優れます。流しのべ工法で平滑な床に仕上げやすい一方、弾力は小さめです。

ウレタン樹脂系はゴム状の弾力があり、衝撃や摩耗に強いのが特徴です。反面、表面がやわらかく汚れが付着しやすく、硬化時に湿気と反応して高湿度下で発泡しやすい性質があります。

流しのべ工法 と コーティング工法

流しのべ工法は、材料を自重で水平に広げるセルフレベリングの塗床で、厚みがあり平滑です。コーティング工法は、ローラーや金ごてで薄く塗る安価な工法です。どちらも下地・ベースコートは金ごてで仕上げます。

理解度チェック

Q.

エポキシ樹脂系の流しのべ工法では、下地コンクリートを金ごて・木ごてのどちらで仕上げるか。

金ごて仕上げです。流しのべ(セルフレベリング)は下地が滑らかなほど均一に広がるためで、木ごてでは粗くて不適です。

Q.

ウレタン樹脂系塗床材の性質として、汚れは付着しやすいか、付着しにくいか。

付着しやすいです。弾力・耐摩耗性に優れる一方、表面がやわらかく汚れが付きやすい性質があります。高湿度下では発泡しやすい点も注意します。

まとめ

セルフレベリング材とは?流し込みの施工条件と確認ポイントを確認する

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  • 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)第19章 塗床・床仕上げ関係
  • JASS 26(内装工事)-日本建築学会

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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