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防煙垂れ壁とは何か:設置基準・位置・高さの確認ポイント

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けんせつる

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天井から垂れ下がっているガラスや不燃板って防煙垂れ壁?どこに・どんな高さで設置するの?

この記事の要点

防煙垂れ壁とは、火災時の煙の流動を遮断するために天井から垂れ下げた、不燃材料の壁のことです。排煙設備と組み合わせて使われ、煙を一定区画内に閉じ込めることで避難時間を確保します。

建築基準法に基づく設置義務があり、施工管理では天井面から50cm以上の垂れ下がり不燃材料の確認設置位置が排煙区画の境界と一致しているかの3点が主な確認ポイントです。可動式は作動後に床から1.8m以上の避難空間を確保します。

防煙垂れ壁は内装工事の終盤で取り付けられますが、設置位置・高さは法令で定められた要件を満たす必要があります。内装制限と組み合わせて理解しておくと整理しやすいです。

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防煙垂れ壁はなぜ必要なのか

火災が発生すると煙は空気より軽いため、天井付近を広い範囲に広がります。煙は熱よりも早く広がり、避難の妨げになります。

防煙垂れ壁は天井から下に突き出ることで、煙が隣の区画に流れ込むのを遅らせる役割を果たします。

言い換えると、「天井から板を垂らして煙の流れを仕切る」ものです。排煙口(排煙窓・機械排煙設備)と組み合わせることで、煙を特定の区画に留めて排出する仕組みが成立します。

防煙垂れ壁の設置基準

建築基準法施行令第126条の2・第126条の3により、排煙設備を設置する建物では防煙区画が必要です。防煙垂れ壁はその境界を形成します。

確認項目基準
垂れ下がり量(基本)天井面から50cm以上下方に突出(不燃材料・令126条の2)
材料不燃材料(ガラス・不燃ボードなど)
可動式の作動後降下後に床面から1.8m以上の避難空間を確保
防煙区画の面積原則500m²以内ごとに区画
排煙口の配置防煙区画の各部分から排煙口まで水平距離30m以下(令126条の3)

ここは混乱しやすいところですね。基本となる法令基準は「天井面から50cm以上下方に突出」(令126条の2)で、垂れ下がりの量で決まります。床からの高さで決まるわけではありません。一方、火災時に降下する可動式は、作動後に床から1.8m以上の避難空間を残すよう求められます。固定式の50cm垂下と、可動式の作動後1.8m確保は別の基準なので混同しないようにします。

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防煙垂れ壁の種類(固定式・可動式)

防煙垂れ壁に使われる主な材料と種類は次の通りです。

例えば、大型商業施設のアトリウムでは可動式防煙垂れ壁が使われ、平常時は天井内に収納されています。施工管理では降下テスト(感知器との連動動作確認)が竣工前検査の項目に含まれます。

施工管理での確認ポイント

下がり天井で垂れ下がり50cmを切らせない

防煙垂れ壁で気をつけたいのは「天井面からの垂れ下がりが50cmを下回る箇所が出る」ケースです。

天井に段差や下がり天井があると、その部分だけ垂れ下がり量が不足しやすいです。設計図で天井高さの変化点と垂れ壁の関係を事前に確認しておくことが重要です。

もう一つは「ガラス垂れ壁の固定金物が認定仕様と異なる」問題です。

防煙垂れ壁のガラスは専用の固定金物を使う必要があり、現場の都合で代替品を使うと認定が無効になります。施工前に認定書と施工要領書を確認することが大切です。

混同しやすい用語の整理

防煙垂れ壁 vs 防火区画

防煙垂れ壁は煙の流動を遮断するための垂れ下がった壁(排煙区画の境界)。防火区画は火炎の延焼を防ぐために耐火構造の壁・床で区画すること。防煙区画と防火区画は目的が異なり、設置要件も別。

理解度チェック

Q.

防煙垂れ壁の基本の垂れ下がり量は?

天井面から50cm以上下方に突出(令126条の2・不燃材料)。可動式は作動後に床から1.8m以上の避難空間を確保する。

Q.

防煙垂れ壁に使用できる材料の条件は何か?

不燃材料(建築基準法の認定を受けた材料)であること。強化ガラス・合わせガラス・ケイ酸カルシウム板・石膏ボードなどが使われる。品質証明書・認定番号を確認して記録する。

Q.

可動式防煙垂れ壁の竣工前に確認すべきことは何か?

火災感知器との連動で正常に降下するかの動作テスト、手動解放装置の動作確認。降下後に床から1.8m以上の避難空間が残るかも確認する。

まとめ

防火区画とは?を確認する

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参考資料

・建築基準法施行令第126条の2・第126条の3(排煙設備)

・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)第14章 内装工事

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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