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令和7年度(前期)2級建築施工管理技士 No.11を解説、曲げモーメント図の考え方

けんせつる

けんせつる

片持梁の曲げモーメント図って、どっちが大きくなるんだっけ。

この記事の要点

令和7年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.11は、片持梁の曲げモーメント図を選ぶ問題です。正解は選択肢3。固定端に向かってモーメントが積み上がる形が正解になります。

令和7年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.11は、片持梁ABに複数の集中荷重が作用したときの曲げモーメント図を問う問題です。

問題文と図は、建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの図のうち、正しいものを1つ選びます。図そのものは転載せず、解き方の筋道で説明していきますね。

正解:選択肢3

片持梁は自由端から固定端へ向かうほど曲げモーメントが大きくなるのが基本です。荷重が増えるたびに折れ線の傾きが急になり、固定端で最大になります。この形になっているのが選択肢3なんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 固定端でのモーメントの大きさや折れ方が計算値と一致しない
2 ×(誤り) モーメントが大きくなる向きや引張側の描き方が合わない
3 ○(正しい) 固定端で最大、自由端でゼロ。各荷重点で折れ線が折れる形が一致
4 ×(誤り) 折れ線の傾きや最大値の位置が計算と合わない

片持梁では自由端の曲げモーメントは必ずゼロになり、固定端で最大になります。この大前提から外れる図は正解にできないわけです。

この問題のポイント

この問題では、片持梁の曲げモーメント図がどんな形になるかが問われています。

片持梁は、一方の端が壁などに固定され、もう一方が自由端になっている梁です。自由端のほうには荷重を支える反力がありません。

そのため、自由端の曲げモーメントはゼロから始まり、固定端に近づくほど大きくなっていきます。ザックリ言えば、固定端が一番ふんばっている場所ということです。

各集中荷重の点を境に、モーメントの折れ線の傾きが変わります。荷重を通り過ぎるたびに傾きが急になる、と押さえておくと読みやすいですね。

選択肢1

選択肢1の図は、固定端でのモーメントの大きさや折れ線の角度が、荷重から計算した値と合いません。

曲げモーメントは「荷重×距離」で増えていきます。自由端から固定端までの各区間で、その距離の分だけきちんと積み上がっているかを確認するわけです。

選択肢1はこの積み上がり方がずれているため、正しい図とはいえません。

選択肢2

選択肢2の図は、モーメントが大きくなる向きや、引張側に描くというルールに合っていません。

この問題では「曲げモーメントは材の引張側に描く」と指定されています。片持梁に下向きの荷重がかかると、梁の上側が引っ張られます。

例えば、棚を壁に取り付けて物を載せると、棚板の付け根の上面に亀裂が入りやすいですね。あれが上側の引張のイメージです。選択肢2は描く向きがこの考え方と合いません。

選択肢3

これが正しい図です。自由端ではモーメントがゼロ、固定端で最大という基本の形になっています。

点A、点C、点Dそれぞれの集中荷重を、自由端側から順に固定端へ向けて足し合わせていくと、折れ線が各荷重点で折れながら大きくなります。

その折れ方と最大値の位置が、計算した値ときちんと一致するのが選択肢3なんです。

選択肢4

選択肢4の図は、折れ線の傾きや最大モーメントの位置が計算結果と合いません。

固定端で最大になるという形にはなっていても、途中の折れ方や大きさがずれていると正解にはなりません。

数値の積み上がりまで丁寧に追うと、選択肢4は条件を満たしていないことがわかります。

覚え方

片持梁の曲げモーメント図は、向きと最大値の位置で判断すると早いです。

自由端でゼロ、固定端で最大。荷重点を通るたびに折れ線の傾きが急になる、という形を思い浮かべます。

片持梁は固定端で最大、自由端でゼロ。荷重を越えるたびに折れて急になるとセットで覚えると、図の選択問題で迷いにくくなるでしょう。

一問一答

Q.

片持梁の曲げモーメントが最大になるのは、自由端と固定端のどちらか。

固定端です。自由端ではゼロになります。

Q.

片持梁に下向きの集中荷重が作用するとき、引張側になるのは梁の上側か下側か。

梁の上側です。曲げモーメントは引張側である上側に描きます。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和7年度(前期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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