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令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 No.10を解説、構造材料の力学的性質

けんせつる

けんせつる

力を抜いても変形が残る性質って、弾性だっけ塑性だっけ。

この記事の要点

令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.10は、構造材料の力学的性質に関する問題です。正解は選択肢4。

令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.10は、構造材料の力学的性質に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢4

外力を除いても変形が残る性質は塑性のことなんです。弾性と勘違いしがちですが、弾性は逆に、力を抜けば元の形に戻る性質ですね。元に戻る=弾性、戻らない=塑性、とセットで押さえると混乱しません。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 圧縮力で材が安定を失って曲がる現象を座屈という
2 ○(正しい) 持続荷重で時間とともにひずみが増大する現象をクリープという
3 ○(正しい) 繰返し荷重で生じる破壊を疲労破壊という
4 ×(誤り) 外力を除いても変形が残る性質は塑性。弾性ではない

選択肢4は、外力を除いても変形が残る性質を弾性と言い切っている点が誤りで、正しくは塑性の説明です。

この問題のポイント

この問題では、材料の力学的な性質を表す用語を取り違えていないかが問われています。

特に弾性と塑性は、ちょうど逆の意味なので混同しやすいところですね。

弾性は、外力を加えて変形しても、力を取り去ると元の形に戻る性質です。ゴムやバネをイメージするとわかりやすいですね。

一方の塑性は、力を取り去っても変形が残ってしまう性質です。粘土を押すとへこんだままになる、あの感じなんです。選択肢4はこの2つを取り違えています。

選択肢1

選択肢1は座屈についての記述です。

細長い材に材軸方向の圧縮力をかけていくと、ある限界を超えたところで急に横へ曲がってしまいます。この、安定を失って曲がる現象が座屈です。

例えば、細い棒を上から押すと、途中でしなって折れ曲がる感じですね。記述のとおりなので適当です。

選択肢2

選択肢2はクリープについての記述です。

一定の大きさの荷重をかけ続けると、時間が経つにつれて少しずつひずみが増えていきます。この現象がクリープです。

コンクリートで起きやすく、長い年月をかけてたわみが進む原因になります。記述のとおりなので適当です。

選択肢3

選択肢3は疲労破壊についての記述です。

鋼材に、それほど大きくない力でも繰り返し何度もかけ続けると、やがて壊れてしまうことがあります。これが疲労破壊です。

針金を同じところで何度も曲げ続けると折れる、あの現象ですね。記述のとおりなので適当です。

選択肢4

これが誤りを含む選択肢です。「外力を除いても変形が残る性質を弾性という」とありますが、用語が逆になっています。

外力を取り去っても変形が残る性質は、塑性です。

弾性はその逆で、力を取り去れば元の形に戻る性質を指します。元に戻らないものを弾性と呼んでいるため、説明が当てはまりません。

用語が入れ替わっているため、選択肢4は不適当ということです。

覚え方

弾性と塑性は、「元に戻るか戻らないか」で整理すると間違えにくくなります。

力を抜いて元に戻れば弾性、戻らずに変形が残れば塑性です。

元に戻る→弾性、戻らない(変形が残る)→塑性とセットで覚えると、選択肢4のようなひっかけに引っかからなくなるでしょう。

一問一答

Q.

外力を加えて変形した後、外力を除いても変形が残る性質を何というか。

塑性です。外力を除くと元に戻る性質は弾性といいます。

Q.

細長い材が圧縮力で安定を失って曲がる現象を何というか。

座屈です。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和6年度(前期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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