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令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 No.6を解説、音の考え方

けんせつる

けんせつる

エコーを防ぎたいなら、反射板を付けるべきだっけ、吸音すべきだっけ。

この記事の要点

令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.6は、音に関する問題です。正解は選択肢2。

令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.6は、音に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢2

エコー(反響)を防ぎたいなら、音を跳ね返さないように吸音するのが基本なんです。反射板を付けると、かえって音を跳ね返してエコーを増やしてしまいます。反射板は音を客席へ届けたい場所に使う、と覚えると逆を防げますね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 同じ材料の単層壁では、厚いほど音響透過損失は大きくなる
2 ×(誤り) 客席後方部でエコーを防ぐには反射板ではなく吸音処理を行う
3 ○(正しい) 吸音率は入射音に対する吸収・透過した音のエネルギーの割合
4 ○(正しい) 板と剛壁の間に空気層があると主に低音域を吸音する

選択肢2は、エコー防止のために反射板を設置するとしている点が誤りで、本来は音を跳ね返さないよう吸音処理を行います。

この問題のポイント

この問題では、音を「跳ね返す」か「吸う」かの使い分けが問われています。

特にエコー(反響)対策は、向きを取り違えやすいところですね。

エコーは、音が遠くの壁などで強く反射して、遅れて戻ってくることで起きます。これを防ぐには、その面で音を跳ね返さないようにする、つまり吸音するのが基本なんです。

反射板はその逆で、音を狙った方向へ跳ね返す道具です。客席後方に付けるとエコーを助長してしまうので、対策が逆になります。

選択肢1

選択肢1は音響透過損失についての記述です。

同じ材料でできた単層の壁なら、厚くて重いほど音が通り抜けにくくなります。そのぶん、遮音の度合いを表す音響透過損失は大きくなるわけです。

例えば、薄い間仕切りより厚いコンクリート壁のほうが音を通しにくいですね。記述のとおりなので適当です。

選択肢2

これが誤りを含む選択肢です。「客席後方部はエコーを防ぐため、壁や天井に反射板を設置する」とありますが、対策が逆です。

エコーを防ぐには、その面で音を反射させないこと、つまり吸音処理を行うのが正しいんです。

反射板は、ステージ近くの音を客席へ届けたいときなどに使います。客席後方に反射板を置くと、音を強く跳ね返してエコーの原因になってしまいます。

対策の向きが逆になっているため、選択肢2は不適当ということです。

選択肢3

選択肢3は吸音率についての記述です。

吸音率は、壁面に入ってきた音のエネルギーに対して、材料に吸収された分と裏側へ透過した分を合わせた割合です。要するに「跳ね返らずに消えた(通り抜けた)割合」なんです。

反射せずに減った音がどれだけあるかを表す指標ですね。記述のとおりなので適当です。

選択肢4

選択肢4は低音域の吸音についての記述です。

合板やせっこうボードと剛壁の間に空気層があると、板がバネのように振動して低音域の音を吸収します。これを板振動型の吸音といいます。

低い音をやわらげたいときに使う仕組みですね。記述のとおりなので適当です。

覚え方

音の対策は、「跳ね返す」か「吸う」かの方向で整理すると間違えにくくなります。

エコーを消したいなら吸音、音を届けたいなら反射板です。

エコー防止=吸音、音を届ける=反射板とセットで覚えると、選択肢2のようなひっかけに引っかからなくなるでしょう。

一問一答

Q.

コンサートホールの客席後方部でエコーを防ぐには、反射と吸音のどちらの処理を行うか。

吸音処理です。音を跳ね返さないことでエコーを抑えます。

Q.

同じ材料の単層壁で、壁を厚くすると音響透過損失はどうなるか。

一般に大きくなります。厚く重いほど音を通しにくくなります。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和6年度(前期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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