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令和6年度(後期)2級建築施工管理技士 No.7を解説、鉄骨構造の考え方

けんせつる

けんせつる

細長比が小さい柱と大きい柱、座屈しやすいのはどっちだったかな。

この記事の要点

令和6年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.7は、鉄骨構造に関する問題です。正解は選択肢3。柱は細長比が大きいものほど座屈しやすいからです。

令和6年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.7は、鉄骨構造に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢3

細長比は、柱が「細くて長い」ほど大きくなる値なんです。割り箸を思い浮かべると、細長いものほど横にしなって折れやすいですね。だから細長比が大きいものほど座屈しやすいのが正解です。「小さいものほど」と書いてあったら逆だと気づきたいところです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 小梁には大梁の横座屈を拘束する働きがある
2 ○(正しい) 長大な梁はトラス梁とすることで軽量化できる
3 ×(誤り) 柱は細長比が大きいものほど座屈しやすい
4 ○(正しい) 鉄骨の柱はRC柱に比べ小断面で大きな荷重に耐えられる

選択肢3は、座屈を「細長比が小さいものほど起きやすい」としている点が誤りで、正しくは細長比が大きいものほど座屈しやすいです。

この問題のポイント

この問題では、座屈と細長比の関係が問われています。

細長比は、部材が細くて長いほど大きくなる値です。座屈とは、圧縮を受けた細長い部材が横に曲がって壊れる現象なんです。

細くて長いものほど横にしなりやすいので、細長比が大きいほど座屈しやすくなるわけです。

ザックリ言えば、細長いものほど横倒れに弱い、ということですね。

選択肢1

選択肢1は小梁による横座屈の拘束についての記述です。

H形鋼の大梁に架けられる小梁は、大梁が横に倒れようとする横座屈を拘束する働きを持ちます。記述のとおりなので適当ですね。

小梁が一定間隔で大梁を横から押さえることで、大梁が安定するわけです。

選択肢2

選択肢2はトラス梁についての記述です。

大空間に使う長大な梁は、トラス梁にすることで部材を三角形に組み、軽量化を図れます。記述のとおりなので適当です。

例えば、体育館の屋根のように長いスパンを飛ばす場合、中身の詰まった梁より軽いトラス梁が有利なわけです。

選択肢3

これが誤りを含む選択肢です。「柱は、細長比が小さいものほど座屈しやすい」とありますが、実際は逆です。

細長比が大きいほど、つまり細くて長いほど座屈しやすくなります。

逆に細長比が小さいずんぐりした柱は座屈しにくいわけです。大小が逆になっているため、選択肢3は不適当ということです。

選択肢4

選択肢4は鉄骨柱の特徴についての記述です。

鉄骨構造の柱は、鉄筋コンクリート構造の柱に比べ、小さな断面で大きな荷重に耐えられます。記述のとおりなので適当ですね。

鋼材は強度が高いので、同じ荷重でも細い柱で済み、空間を広く使えるわけです。

覚え方

座屈は「細長いほど起きやすい」と、割り箸のイメージで押さえると間違えにくくなります。

細長比が大きい部材ほど横にしなりやすく、座屈しやすいわけです。

細長比が大きいほど座屈しやすい、細くて長いほど弱いと覚えると、選択肢3のような大小の入れ替えに引っかからなくなるでしょう。

一問一答

Q.

柱は細長比が大きいものと小さいもの、どちらが座屈しやすいか。

細長比が大きいものです。細くて長いほど座屈しやすくなります。

Q.

H形鋼の大梁に架けた小梁は、大梁に対してどんな働きをするか。

大梁の横座屈を拘束する働きがあります。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和6年度(後期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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