けんせつる
曲げ応力度の計算って、断面二次半径を使うんだっけ。
この記事の要点
令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.8は、長方形断面の部材の応力度の算定と、それに用いる変数の組合せに関する問題です。正解は選択肢3。曲げ応力度の算定には断面係数を用いるからです。
令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.8は、応力度の算定と、その計算に用いる変数(断面の量)の組合せに関する問題です。最も不適当なものを選びます。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 柱の垂直応力度の算定に、柱の断面積を用いる |
| 2 | ○(正しい) | 梁のせん断応力度の算定に、梁幅を用いる |
| 3 | ×(誤り) | 曲げ応力度の算定には断面係数を用いる。断面二次半径ではない |
| 4 | ○(正しい) | 縁応力度の算定に、断面係数を用いる |
選択肢3は、曲げ応力度の算定に断面二次半径を使うとしている点が誤りで、正しくは断面係数を用います。
この問題では、応力度の種類ごとに、計算で使う断面の量が正しく対応しているかが問われています。
特に曲げ応力度に使う量は混乱しやすいところですね。
曲げ応力度は、曲げモーメントMを断面係数Zで割って求めます(σ=M/Z)。つまり使う変数は断面係数です。
これに対して断面二次半径は、座屈のしやすさ(細長比)を求めるときに使う量で、曲げ応力度の計算には登場しないんです。ザックリ言えば、曲げの計算は断面係数、座屈の計算は断面二次半径、と役割が分かれているわけです。
選択肢1は柱の垂直応力度と柱の断面積の組合せです。
垂直応力度は、軸方向の力Nを断面積Aで割って求めます(σ=N/A)。つまり使う変数は断面積で正しいわけです。
記述のとおりなので適当です。
選択肢2は梁のせん断応力度と梁幅の組合せです。
長方形断面のせん断応力度は、せん断力を断面の形状(幅と高さ)で評価して求めます。計算には梁幅が含まれます。
よって梁幅を用いるという組合せは適当です。
これが誤りを含む選択肢です。「曲げ応力度の算定に、断面二次半径を用いる」とあります。
しかし曲げ応力度は、曲げモーメントを断面係数で割って求めます。断面二次半径は座屈の検討(細長比)で使う量で、ここでは使いません。
例えば梁の曲げの検討では、断面係数の大きい部材ほど曲げ応力度が小さくなります。変数の対応が誤っているので、選択肢3は不適当ということです。
選択肢4は縁応力度と断面係数の組合せです。
縁応力度は、断面の最も外側(縁)に生じる曲げ応力度のことです。これも曲げモーメントを断面係数で割って求めます。
よって断面係数を用いるという組合せは適当ですね。
応力度は、「曲げは断面係数、座屈は断面二次半径」と役割で分けると間違えにくくなります。
名前が似ていても出番がまったく違うわけです。
曲げ応力度=断面係数で割る、断面二次半径は座屈用とセットで覚えると、選択肢3のような取り違えに引っかからなくなるでしょう。
曲げ応力度の算定に用いる断面の量は何か。
断面係数です。曲げモーメントを断面係数で割って求めます。
柱の垂直応力度を求めるときに用いる断面の量は何か。
断面積です。軸方向の力を断面積で割って求めます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3
曲げ応力度の算定に使うのは断面係数なんです。断面二次半径は座屈や細長比に出てくる量で、曲げ応力度の計算には使いません。名前が似ていて取り違えやすいので、ここは公式とセットで覚えるのが安全ですね。