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平成29年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.58 を解説、アルミニウム製建具

平成29年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.58 は、アルミニウム製建具に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 陽極酸化被膜と耐食性の関係
  2. 取付け時のアンカーや調整
  3. 異種金属接触腐食への配慮
  4. 枠まわりのモルタル充填

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

「厚くするほど良くなる」という言い切りは、試験では疑ってほしいんです。何ごとも限度があるわけです。

選択肢1は酸化被膜を厚くすればするほど耐食性が向上するとしていますが、厚くしすぎると割れやすくなり、必ずしも耐食性は上がらないんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 酸化被膜は厚くするほど耐食性が上がるわけではない
2 ◯(正しい) 建具は仮止め後に建入れを調整して本締めする
3 ◯(正しい) 鋼材と接する部分は絶縁処理して接触腐食を防ぐ
4 ◯(正しい) 枠まわりに充填するモルタルは所定の調合とする

選択肢1のポイント(ここが誤り)

アルミニウムは表面に陽極酸化被膜という保護膜をつくって、腐食を防いでいます。この被膜があるおかげで、サッシは長持ちします。

たしかに被膜がある程度厚いほうが守りは強くなります。ただし、厚くすればするほど良くなる、というものではありません。

被膜を厚くしすぎると、かたく、もろくなってひびが入りやすくなります。ひびが入れば、そこから腐食が進んでしまいます。

例えば建具の開閉でわずかにたわむ部分では、厚すぎる被膜は割れやすく、かえって弱点になります。

選択肢1は厚いほど耐食性が向上すると言い切っている点が誤りです。被膜には適切な厚さがある、と覚えておきましょうね。

ザックリ言えば、酸化被膜は適度な厚さが大事で、厚ければ厚いほど良いわけではない、ということです。

覚え方

  • 陽極酸化被膜=適切な厚さが大事、厚いほど良いわけではない
  • 厚くしすぎると割れやすくなる
  • 鋼材と接する部分は絶縁して接触腐食を防ぐ

一問一答

Q.

アルミニウム製建具の陽極酸化被膜は、厚くするほど耐食性が向上するか。

向上するとは限りません。厚くしすぎると割れやすくなり、そこから腐食が進むため、適切な厚さが必要です。

平成29年 2級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成29年度(後期)2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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