けんせつる
元請が工程や作業方法を決めるとき、意見をきく相手って注文者なの?それとも下請なの?
この記事の要点
令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.65は、建設業法の請負契約に関する問題です。誤っているものを選ぶ問いで、正解は選択肢1。
令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.65は、建設業法にもとづく請負契約のルールを問う問題です。
問題文は、建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
4つの記述のうち、誤っているものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 工程の細目等を定めるときにきくのは下請負人の意見。注文者の意見ではない |
| 2 | ○(正しい) | 支払期日までに割引困難な手形を下請に交付してはならない |
| 3 | ○(正しい) | 下請代金のうち労務費相当分は現金払いに配慮しなければならない |
| 4 | ○(正しい) | 著しく不適当な下請負人があるときは、その変更を請求できる |
選択肢1の「あらかじめ注文者の意見をきく」が誤りで、正しくは下請負人の意見をきかなければなりません。
選択肢1が誤りを含む選択肢です。元請が工程の細目や作業方法を定めるとき、相手を「注文者」とすり替えています。
実際に工事を施工するのは下請負人ですから、現場の段取りを決める前に、その下請負人の意見をきく必要があります。
注文者は発注する側で、施工の細かい段取りに直接関わる立場ではありません。ここは混乱しやすいところですね。
選択肢2は、割引が困難な手形を下請に渡してはいけない、という内容です。
ザックリ言えば、すぐに現金化できない手形を押しつけて、下請の資金繰りを苦しめるのを防ぐ規定なんです。
支払期日までに一般の金融機関で割引を受けるのが困難な手形は交付禁止です。選択肢2は正しい内容です。
選択肢3は、下請代金のうち労務費に相当する部分は現金払いに配慮する、という話です。
労務費は、働く人の賃金に直結するお金です。手形で渡されると現場の職人への支払いが滞る恐れがあります。
そのため労務費相当分は現金で支払うよう適切な配慮が求められます。選択肢3は正しいわけです。
選択肢4は、著しく不適当な下請負人があるとき、注文者がその変更を請求できる、という内容です。
例えば、工事を任せた下請の施工がひどく不適切だった場合、注文者は変更を求められます。ただし、あらかじめ書面等で承諾して選んだ下請なら、この請求はできません。
この例外も含めて、選択肢4は正しい内容です。
工程の細目・作業方法を定める前 → 実際に施工する下請負人の意見をきく
「意見をきく相手は誰か」を問われたら、施工を担う下請を思い浮かべます。注文者ではない点が引っかけのポイントです。
元請負人が工程の細目や作業方法を定めようとするとき、あらかじめ誰の意見をきくか。
下請負人の意見をきかなければなりません。注文者ではありません。実際に施工を担う下請の意見を反映させる仕組みです。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1
元請負人が工程の細目や作業方法を定めようとするときは、あらかじめ下請負人の意見をきかなければならないわけです。選択肢1の「注文者の意見をきく」が誤りなんです。施工の段取りを実際に担うのは下請なので、その意見をきく仕組みになっていると勘違いしがちですが、ここは下請が正解です。