けんせつる
減水剤って、凍害にも効くんだっけ?混和剤の役割がごちゃごちゃになってきた…
この記事の要点
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.11は、コンクリート材料の特性に関する問題です。正解は選択肢1。耐凍害性を高めるのは減水剤ではなく、AE剤などによる連行空気です。
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.11は、コンクリート材料の特性に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 耐凍害性を高めるのは連行空気。減水剤ではない |
| 2 | ○(正しい) | 流動化剤は現場添加で流動性を増せる |
| 3 | ○(正しい) | 早強は硬化初期の水和発熱が大きく冬期に適する |
| 4 | ○(正しい) | 高炉B種は耐海水性・化学抵抗性が大きく地下に適する |
選択肢1は「減水剤が耐凍害性を向上させる」とした部分が誤りで、耐凍害性を高めるのはAE剤などによる連行空気です。
この問題では、混和剤や各セメントの役割を取り違えていないかが問われています。
見るべきポイントは「その材料の本来の役割は何か」ということです。
混和剤は名前と役割が結びつきにくく、混乱しやすいところですね。減水剤は水を減らすもの、AE剤は空気を連行するもの、と役割で覚えておくと迷いません。
これが誤りを含む選択肢です。減水剤は、所要のワーカビリティーを保ったまま単位水量を減らす混和剤です。
水を減らすことで水セメント比が下がり、強度や耐久性の改善につながります。ただし、これは凍害への抵抗を直接ねらった働きではありません。
コンクリートの耐凍害性を高めるのは、AE剤などで微細な独立した気泡(連行空気)を入れることです。気泡が凍結による水の膨張を逃がすクッションになるわけです。
したがって「減水剤が耐凍害性を向上させる」という記述は役割の取り違えで誤りということです。コンクリートの基本的な性質として押さえておきたいところですね。
流動化剤は、あらかじめ練り混ぜたコンクリートに、工事現場で後から添加する混和剤です。
添加すると、単位水量をほとんど増やさずに一時的に流動性を高められます。打込み直前に施工しやすくするわけです。
レディーミクストコンクリートの流動性を現場で増せるという記述は正しいということです。調合の知識ともつながります。
早強ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントより初期の強度発現が速いセメントです。
その分、硬化初期の水和発熱量が大きくなります。発熱量が大きいと、寒い時期でもコンクリートの温度が下がりにくくなります。
例えば、気温の低い冬期の工事では、初期に発熱して強度が出やすい早強が有利です。冬期の工事に適しているという記述は正しいということです。
高炉セメントB種は、高炉スラグを一定割合で混合したセメントです。
緻密な組織になりやすく、普通ポルトランドセメントより耐海水性や化学抵抗性が大きくなります。
そのため、海水や地中の薬品にさらされる地下構造物に適しています。この記述は正しいということです。
混和剤は「名前ではなく役割」で結びつけると間違えにくくなります。
減水剤は水を減らす、流動化剤は現場で流動性を上げる、そしてAE剤は空気を連行して凍害に強くする、という分担です。
耐凍害性=連行空気=AE剤 / 減水剤は水を減らすだけとつなげておくと、本番で役割を取り違えなくなるでしょう。
コンクリートの耐凍害性を高めるために用いる混和剤は何か。
AE剤などです。微細な連行空気を入れることで凍害に強くなります。
減水剤の主な役割は何か。
ワーカビリティーを保ったまま単位水量を減らすことです。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1
コンクリートの耐凍害性を高めるのは、AE剤などで微細な気泡(連行空気)を入れることです。減水剤は単位水量を減らす混和剤で、耐凍害性を直接上げる役割ではないわけです。