けんせつる
鉛ってX線を止めるのは知ってるけど、アルカリには強いんだっけ弱いんだっけ?
この記事の要点
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.12は、建築に用いる金属材料の問題です。正解は選択肢3。鉛はX線遮断や耐酸性に優れますが、耐アルカリ性はありません。
令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.12は、建築に用いられる金属材料に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | ステンレス鋼は炭素量が少ないほど耐食性が良い |
| 2 | ○(正しい) | 銅は緑青を生じて耐食性が増す |
| 3 | ×(誤り) | 鉛は耐酸性には優れるが耐アルカリ性はない |
| 4 | ○(正しい) | チタンは密度が小さく耐食性に優れる |
選択肢3は「鉛は耐アルカリ性にも優れている」とした部分が誤りで、鉛はアルカリに弱いというのが正しい性質です。
この問題では、それぞれの金属が「何に強くて、何に弱いか」を整理できているかが問われています。
見るべきポイントは「酸に強い=アルカリにも強い、とは限らない」ということです。
酸とアルカリは正反対の性質なので、片方に強い金属がもう片方にも強いとは限りません。ここは混同しやすいところですね。
ステンレス鋼は、ニッケルやクロムを含む合金鋼です。
クロムが表面に緻密な酸化皮膜(不動態皮膜)をつくることで、さびにくくなります。炭素量が少ないものほど、この皮膜が安定し耐食性が良くなります。
炭素量が少ないものほど耐食性が良いという記述は正しいということです。
銅は、熱や電気の伝導率が高い金属です。
湿気のある環境では表面に緑青という青緑色のさびを生じます。この緑青が表面を覆う保護膜になり、内部の腐食を防ぎます。
例えば、神社の銅屋根が長い年月を経て青緑色になるのは、この緑青による保護のあらわれです。緑青を生じて耐食性が増すという記述は正しいということです。
これが誤りを含む選択肢です。鉛は密度が大きく、X線遮断効果が大きい金属です。
酸その他の薬液に対する抵抗性も高く、耐酸性には優れています。ここまでは正しい性質です。
しかし、鉛はアルカリには弱く、コンクリートやモルタルに含まれるアルカリ分に触れると侵食されます。なぜかというと、鉛はアルカリと反応してしまう金属だからです。
したがって「耐アルカリ性にも優れている」という記述はアルカリには弱いのが正しく、誤りということです。鉛は酸に強くアルカリに弱い、と覚えておくとよいでしょう。
チタンは、鋼材に比べて密度が小さい軽い金属です。
表面に安定した酸化皮膜をつくるため、海岸部などでも耐食性に優れます。
軽くてさびにくいという記述は正しいということです。
金属は「酸に強い/アルカリに強い」を分けて覚えると整理できます。
鉛はX線を止め、酸には強いがアルカリには弱い。この一点を押さえれば、選択肢3のひっかけに気づけます。
鉛=X線を止める=酸に強くアルカリに弱いとつなげておくと、本番で迷わなくなるでしょう。
鉛は酸とアルカリのどちらに弱いか。
アルカリに弱いです。酸には強く、X線遮断効果も大きい金属です。
銅が湿気中で生じ、耐食性を高める青緑色のさびを何というか。
緑青(ろくしょう)です。表面を覆って内部の腐食を防ぎます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3
鉛はX線遮断効果が大きく、酸には強い金属です。しかしアルカリには弱く、コンクリート中のアルカリ分で侵食されてしまいます。選択肢3が「耐アルカリ性にも優れる」とした部分が誤りなわけです。