けんせつる
加硫ゴム系のシートって、熱風で溶かしてくっつけるんだっけ、それとも接着剤だっけ。
この記事の要点
令和7年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.23は、合成高分子系シート防水の接着工法に関する問題です。正解は選択肢4。加硫ゴム系は熱風融着できません。
令和7年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.23は、合成高分子系ルーフィングシート防水の接着工法に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 塩ビ系で立上り末端部を押え金物で固定し、不定形シール材で処理する |
| 2 | ○(正しい) | 塩ビ系でALCパネル下地のため、プライマーを塗布する |
| 3 | ○(正しい) | 加硫ゴム系でシート相互の接合部を接着剤とテープ状シール材を併用して接合する |
| 4 | ×(誤り) | 加硫ゴム系は熱風で融着できない。接着剤で接合する。熱風融着は塩ビ系の方法 |
選択肢4は、加硫ゴム系シートを熱風で柔らかくして融着したとする点が誤りです。加硫ゴム系は熱で溶けないため接着剤で接合します。
この問題では、シートの材料ごとに接合方法が違うことを理解できているかが問われています。
ここは混乱しやすいところですね。合成高分子系シートには、大きく加硫ゴム系と塩化ビニル樹脂系があります。
加硫ゴム系は、ゴムが化学的に固められて(加硫されて)いるため、熱を加えても溶けません。だから接着剤で接合するわけです。
一方、塩化ビニル樹脂系は熱を加えると軟らかくなる性質があるので、熱風で溶かして融着できます。材料の性質が接合方法を決めているんです。
選択肢1は塩ビ系の立上り末端部の処理についての記述です。
立上りの末端部は、シートがめくれて水が入りやすい弱点になります。そこで押え金物で固定し、不定形シール材ですき間を埋めるわけです。
水の浸入を二重に防ぐ処理ですね。記述のとおり適当です。
選択肢2はALCパネル下地へのプライマーについての記述です。
ALCパネルは表面に細かい穴が多く、吸い込みやすい下地です。そのため、接着前にプライマーを塗って下地を整え、接着性を確保するわけです。
下地に合わせた前処理ですね。記述のとおり適当です。
選択肢3は加硫ゴム系の接合方法についての記述です。
加硫ゴム系シートの相互の接合部は、接着剤を用い、さらにテープ状シール材を併用して接合します。
熱では溶けないため、接着剤が主役になるわけです。記述のとおり適当です。
これが誤りを含む選択肢です。「加硫ゴム系シートで、3枚重ねとなる部分を熱風で柔らかくして段差をなくすように融着した」とありますが、ここが不適当なんです。
加硫ゴム系シートは熱で溶けないため、熱風で融着することはできません。接合は接着剤で行います。
熱風で融着するのは、熱を加えると軟らかくなる塩化ビニル樹脂系シートの方法ですね。
材料と接合方法を取り違えているため、選択肢4は不適当ということです。
シートの接合は「加硫ゴム=接着剤、塩ビ=熱風融着」とセットで押さえましょう。
加硫ゴム系は熱で溶けないので接着剤、塩ビ系は熱で軟らかくなるので熱風融着です。
加硫ゴムは溶けない→接着剤、塩ビは溶ける→熱風融着と覚えると、選択肢4のひっかけに引っかからなくなるでしょう。
加硫ゴム系シートの相互の接合は、どのように行うか。
接着剤で接合します。熱で溶けないため、熱風融着はできません。
熱風で融着して接合できるシートはどの種類か。
塩化ビニル樹脂系シートです。熱を加えると軟らかくなる性質があるためです。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢4
シート防水の接合は「とりあえず熱風で溶かせばよい」と勘違いしがちなんですが、材料で方法が分かれます。加硫ゴム系シートは熱で溶けないため接着剤で接合し、熱風で融着するのは塩化ビニル樹脂系シートのやり方なんです。ここを取り違えると一発で間違えますね。