けんせつる
基礎梁の継手って、上端筋も下端筋もスパン中央でいいんだっけ。
この記事の要点
令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.20は、異形鉄筋の継手及び定着に関する問題です。正解は選択肢4。
令和6年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.20は、異形鉄筋の継手及び定着に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | D13のせん断補強筋の現場溶接はフレア溶接とした |
| 2 | ○(正しい) | 柱脚部の継手は基礎梁上端から柱せい以上離した |
| 3 | ○(正しい) | 配筋間隔が上下階で異なる壁縦筋はあき重ね継手とした |
| 4 | ×(誤り) | 基礎梁主筋の継手を上端筋・下端筋ともスパン中央部とするのは不適切 |
選択肢4は、上端筋と下端筋の継手をどちらもスパン中央部としている点が誤りで、継手は応力の小さい位置に設ける必要があります。
この問題では、鉄筋の継手をどこに設けるかという考え方が問われています。
大原則は、継手は力(応力)のかかりが小さい位置に設けるということです。
継手は鉄筋のつなぎ目なので、もともと弱点になりやすい部分です。だから大きな力がかかる場所には置かないんです。
梁の主筋では、上端筋と下端筋とで力が小さくなる位置が違います。両方ともスパン中央でよい、とはならないわけですね。
選択肢1はフレア溶接についての記述です。
D13のような細めのせん断補強筋を現場で溶接する場合、鉄筋の丸みどうしのすきまを溶接でうめるフレア溶接が使われます。
鉄筋を重ねて接する部分を溶かしてつなぐ方法です。標準的な施工で、記述のとおり適当ですね。
選択肢2は柱脚部の継手位置についての記述です。
1階の柱脚部は大きな力がかかる部分なので、継手を基礎梁の上端のすぐ近くに置くのは避けます。
記述では基礎梁上端から柱せい以上離しています。力のかかる根元から十分離した位置で、記述のとおり適当です。
選択肢3はあき重ね継手についての記述です。
壁の縦筋の間隔が上下階で異なると、鉄筋どうしがそのまま重ならないことがあります。
このとき鉄筋を折り曲げるのではなく、少しすきまをあけて重ねるあき重ね継手とします。鉄筋に無理な曲げを加えずにつなげるんです。記述のとおりなので適当ですね。
これが誤りを含む選択肢です。「耐圧スラブが付く基礎梁主筋の継手の位置は、上端筋、下端筋ともスパンの中央部とした」とあります。
継手は応力の小さい位置に設けるのが原則です。梁では、上端筋と下端筋とで力が小さくなる位置が異なります。
耐圧スラブが付く基礎梁では、下からの力(地反力)も受けるため、上端筋と下端筋を一律にスパン中央へまとめるのは適切ではありません。
継手を置く位置を上下とも同じ中央にそろえている点が問題で、選択肢4は不適当ということです。
継手の位置は「応力の小さいところに置く」という一点で考えると整理できます。
上端筋と下端筋では力が小さくなる位置が違うので、両方とも同じ場所でよいとは限りません。
継手は応力の小さい位置に、上端筋と下端筋で位置を分けて考えると覚えると、選択肢4のようなひっかけに引っかからなくなるでしょう。
鉄筋の継手は、原則としてどんな位置に設けるか。
応力(力のかかり)の小さい位置です。継手はつなぎ目で弱点になりやすいためです。
壁の縦筋の間隔が上下階で異なる場合、どんな継手とするか。
あき重ね継手です。鉄筋を折り曲げず、すきまをあけて重ねてつなぎます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢4
鉄筋の継手は、力(応力)のかかりが小さい位置に設けるのが原則です。基礎梁の主筋では、上端筋と下端筋で力が小さくなる位置が違うんです。上端筋と下端筋をどちらもスパン中央部とするのは適切ではない、というわけですね。