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令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 No.5を解説、鉄骨構造の特徴の考え方

けんせつる

けんせつる

鉄骨ってRCより頑丈だから、揺れにくいんじゃないの。

この記事の要点

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.5は、鉄骨構造の特徴をRC造と比較する問題です。正解は選択肢2。鉄骨造はRC造より剛性が小さく、振動障害が生じやすいからです。

令和5年度(後期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.5は、鉄骨構造の一般的な特徴に関する問題です。鉄筋コンクリート構造と比較した場合に最も不適当なものを選びます。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

正解:選択肢2

鉄骨造はRC造に比べて軽くて剛性が小さいため、たわみや振動が生じやすいんです。頑丈=揺れにくいと勘違いしがちですが、強さ(強度)と硬さ(剛性)は別物ですね。鉄骨は強いけれど、しなやかに変形するわけです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 同じ容積なら、構造体の軽量化が図れる
2 ×(誤り) 剛性は小さいため、振動障害が生じやすい
3 ○(正しい) 架構の変形能力が高い(粘り強い)
4 ○(正しい) 大スパンの建築物が可能である

選択肢2は、剛性が大きく振動障害が生じにくいとしている点が誤りで、正しくは剛性が小さく振動障害が生じやすいです。

この問題のポイント

この問題では、RC造と比べたときの鉄骨造の特徴が問われています。

特に「強度」と「剛性」の違いは混同しやすいところですね。

強度は壊れにくさ、剛性は変形しにくさ(硬さ)です。鉄骨は強度は高いのですが、RCに比べると軽くてしなやかなので剛性は小さいわけです。

剛性が小さいと、たわみや揺れ(振動障害)が生じやすくなります。だから鉄骨造はRC造より振動には不利なんです。

選択肢1

選択肢1は軽量化についての記述です。

鋼材は強度が高いため、同じ容積の建物でも部材を細くでき、構造体を軽くできます。例えば高層ビルで鉄骨が使われるのは、この軽さが効くからですね。

記述のとおりなので適当です。

選択肢2

これが誤りを含む選択肢です。「構造体の剛性が大きいため、振動障害が生じにくい」とあります。

しかし鉄骨造はRC造に比べて剛性が小さいのが特徴です。軽くてしなやかなので、たわみや振動が生じやすいわけです。

例えば歩行時の床の揺れなどが問題になりやすいんです。剛性が大きいという記述は逆なので、選択肢2は不適当ということです。

選択肢3

選択肢3は変形能力についての記述です。

鋼材は粘り強い(靭性が高い)材料なので、架構の変形能力が高くなります。地震時に大きく変形しても、すぐには壊れず粘ってエネルギーを吸収します。

記述のとおりなので適当です。

選択肢4

選択肢4は大スパンについての記述です。

鋼材は強度が高く軽いため、柱の間隔を大きく取る大スパンの建物に向いています。体育館や工場のような広い空間をつくれるわけです。

記述のとおりなので適当ですね。

覚え方

鉄骨とRCは、「強度」と「剛性」を分けて整理すると間違えにくくなります。

鉄骨は強くて軽くて粘り強い、でも剛性は小さく振動には弱いわけです。

鉄骨は軽量・大スパン・粘り強いがOK、剛性が小さく振動には不利とセットで覚えると、選択肢2のような引っかけに強くなるでしょう。

一問一答

Q.

鉄骨造はRC造と比べ、振動障害は生じやすいか生じにくいか。

生じやすいです。軽くて剛性が小さいため、たわみや揺れが出やすいのです。

Q.

鉄骨造が大スパンの建物に向く理由は何か。

鋼材が強度が高く軽量なため、柱の間隔を大きく取れるからです。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度(後期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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