ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 2級建築施工管理技士
  4. 平成28年
  5. > No.64 ALCパネル工事

平成28年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.64 を解説、ALCパネル工事

平成28年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.64 は、ALCパネル工事に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 縦壁ロッキング構法の取合い部の処理
  2. 露出した鉄筋の防錆処理
  3. 縦壁フットプレート構法の上部のかかり代
  4. 開口部回りの補強鋼材

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

一体化させたほうが丈夫そうに見えますが、ロッキング構法は逆なんです。ここは考え方を取り違えやすいところですね。

選択肢1は取合い部をモルタルで一体化するとしていますが違います。縦壁ロッキング構法では取合い部を絶縁するんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 縦壁ロッキング構法の取合い部は絶縁する
2 ◯(正しい) 露出した鉄筋は防錆処理を行う
3 ◯(正しい) フットプレート構法は上部のかかり代を確保する
4 ◯(正しい) 開口部回りには開口補強鋼材等を取り付ける

選択肢1のポイント(ここが誤り)

縦壁ロッキング構法は、パネルを上下の取付け金物で支え、地震で建物が揺れたときにパネルがわずかに回転して動きに追従する仕組みです。

このため、パネルとコンクリートスラブの取合い部は動けるようにしておく必要があります。すき間はモルタルで固めず、絶縁して縁を切るんです。

例えば取合い部をモルタルで一体化すると、パネルが動けなくなり、地震時に無理な力がかかってパネルが割れてしまいます。

選択肢1は一体となるようモルタルを充填するとしていますが、これでは追従できません。絶縁が正しいので、誤りなんです。

ザックリ言えば、ロッキング構法は動かすために取合い部を絶縁する、ということです。

覚え方

  • 縦壁ロッキング構法の取合い部は絶縁する
  • パネルを揺れに追従させるため一体化しない
  • ロッキング=揺れて動く、と覚える

一問一答

Q.

ALC外壁パネルの縦壁ロッキング構法で、パネルとスラブの取合い部はどう処理するか。

絶縁します。パネルを層間変位に追従させるため、取合い部は一体化せず縁を切ります。モルタルで一体化すると地震時に割れます。

平成28年 2級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成28年度 2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

Topへ >>