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令和7年度 1級建築施工管理技士 No.29を解説、6,600V配電線からの移動式クレーンの安全距離は1mでなく2m

けんせつる

けんせつる

移動式クレーンが高圧配電線に近づくとき、安全距離って1mで足りるの?

この記事の要点

令和7年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.29は、揚重運搬機械に関する問題です。正解は選択肢4。6,600Vの高圧配電線に対する移動式クレーンの安全距離は2m以上で、「1m以上」とした記述が誤りです。

令和7年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.29は、揚重運搬機械に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢4

労働安全衛生規則では、絶縁防護されていない高圧(600Vを超え7,000V以下)の配電線に対して、移動式クレーンの安全距離は2m以上を確保しなければなりません。「1m以上」という数値が誤りなんです。現場でも覚え違いをしやすいポイントで、試験でも繰り返し問われるわけです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 建設用リフトは土木・建築等の工事で使用するエレベーターで、荷のみを運搬できる
2 ○(正しい) 建設用リフトの定格速度は、積載荷重を載せて上昇する際の最高速度をいう
3 ○(正しい) 10分間の平均風速が10m/s以上の場合、移動式クレーン作業を中止する
4 ×(誤り) 6,600Vの配電線に対する安全距離は2m以上(1m以上は誤り)

選択肢4の「1m以上確保する」という記述が誤りで、正しくは2m以上の安全距離が必要です。

この問題のポイント

この問題では、移動式クレーンを電線近くで作業させる場合の安全距離を正確に覚えているかが問われています。

労働安全衛生規則の規定では、配電線の電圧によって必要な安全距離が異なります。

低圧(300V以下)は1m以上、高圧(600Vを超え7,000V以下)は2m以上、特別高圧(7,000Vを超えるもの)は3m以上(50,000V以上は0.1mごとに10cm加算)というわけです。

6,600Vは高圧に区分されるため、安全距離は2m以上が正しい数値です。「1m」と「2m」を混同しやすいので要注意ですね。

選択肢1

建設用リフトは、クレーン等安全規則に規定された機械で、土木、建築等の工事の作業に使用するエレベーターです。

重要なのは「荷のみを運搬する」という点です。

人が乗ることを目的とした通常のエレベーターとは異なり、建設用リフトは資材などを上下に搬送するための設備なんです。人を乗せることは禁止されています。

選択肢2

建設用リフトの定格速度の定義について確認しておきましょう。

定格速度とは、搬器に積載荷重に相当する荷重の荷をのせて上昇させる場合の最高の速度をいいます。

「積載荷重に相当する荷をのせて」という条件と、「上昇させる場合」という方向が両方そろって初めて定格速度になるわけです。空荷での速度や下降時の速度は定格速度とは呼びません。

選択肢3

悪天候時における移動式クレーンの作業制限についての問いです。

労働安全衛生規則では、10分間の平均風速が10m/s以上の場合、移動式クレーンを用いた作業を中止することが定められています。

例えば、強風注意報が出ているような日や、現場での風速計が10m/sを示した時点で、クレーン作業は即時中止の判断が必要なんです。この数値はしっかり覚えておきましょう。

選択肢4

これが誤りを含む選択肢です。6,600Vの配電線への安全距離をどう覚えるか、がポイントです。

6,600Vは「高圧」に分類されます。高圧の配電線に対してクレーンのブームや吊り荷が近づく場合、絶縁防護がされていなければ2m以上の安全距離を確保しなければなりません。

1m以上確保する」という記述は、必要な距離を半分にしてしまっている誤りです。感電事故につながる非常に危険な判断になります。

覚え方

電圧と安全距離の関係は、電圧が上がるほど距離が延びるというシンプルな原則があります。

6,600Vは「高圧」で2m、というひとまとまりで記憶するのが確実です。

低圧(300V以下)→1m、高圧(6,600V)→2m、特別高圧→3m以上という電圧の段階に対応した距離の増加で整理しておきましょう。

一問一答

Q.

絶縁防護されていない6,600Vの配電線の近くで移動式クレーンを使用する場合、確保しなければならない安全距離はいくらか。

2m以上です。6,600Vは高圧(600Vを超え7,000V以下)に区分され、労働安全衛生規則により2m以上の安全距離が必要です。

Q.

移動式クレーンを用いた作業を中止しなければならない風速の基準はいくらか。

10分間の平均風速が10m/s以上の場合、作業を中止しなければなりません。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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